ソフトテニスが上手くなるために意識するべきなのは、「どこから」ではなく「どこへ」です。
時間について言うならば「これまで」ではなく「これから」ということになるでしょう。
以下この記事の中では「どこから」と「どこへ」、「これまで」と「これから」を場合によって使い分けますが、概ね同じ意味で使用しています。
空間と時間の違いはあるものの、どちらも「過去の地点」「未来の地点」を指し示すという意味では同じだからです。
私たちは過去を基準として物事を見ることにあまりにも慣れています。
ソフトテニスで技術的に向上したり、試合で勝てるようになるためには、過去を基準とする意識を変える必要があります。
ソフトテニスの練習は「どこから」ではなく「どこへ」を大切に
始めにも書いたように、私たちは過去を基準に物事を判断することに慣れています。
例えば…
・過去の学校の成績を基準に進路を決定する
・スポーツで過去の試合の成績を基準に次の目標を設定する
これらは「これまで」を基準に「これから」を決定しています。
上の例にに違和感を感じる方は少ないのではないでしょうか。
ですがこれでは人間は成長できません。
学校の進路にしても、スポーツの目標にしても、それらはまだ決まっていない未来のことです。
未来をすでに過ぎ去った時間の延長線上に制限する必要がどこにあるのでしょうか?
「これまで」住んでいた場所を基準に、「これから」向かう場所を制限することと同じです。
本来は過去の居住地には関係なく、行き先を設定するはずです。
これが「どこから」ではなく「どこへ」ということです。
私たちの現在の行動は、どこからやって来たのかではなく、どこへ向かうのかということを基準に考えます。
ソフトテニスが上達するためにも、常に「どこから」ではなく「どこへ」にフォーカスしましょう。
未来志向で考えるということです。
過去の試合成績や実力は関係がありません。
過去は時間が経つほどより遠くへと離れていくだけの存在です。
重要なのは常に、自分がこれからどうなりたいかということ。
「自分はソフトテニスでどのようなプレーがしたいか?」
「自分は試合でどのような結果を得たいか?」
これから向かいたい場所を、これまでいた場所によって制限することはありません。
ソフトテニスの目標は、自らの心が望むままに自由にせっていするべきものです。
未来志向の考え方は、長期的な目標でも短期的な目標でも、基本は同じです。
「2年後はインターハイに出る!」などの目標を目指しつつ、「今日中に○○を済ませておこう」のような目の前の課題についても目標を設定しその達成へと向かいます。
先にこれから向かう未来の行き先を設定しておくことで行動ができます。
ソフトテニスの技術も「どこから」ではなく「どこへ」
ソフトテニスの技術的な面も「どこから」ではなく「どこへ」という考え方が符合します。
ここで言う技術とは具体的には「スイング」のことです。
ソフトテニスのラケットのスイングは、スイング自体の形(フォーム)に着目したアドバイスが主流です。
ですが、スイングを決めるのは「自分がどこへボールを打ちたいか」という未来の目標地点です。
同じ正クロスからのストロークでも「正クロスへのシュートorロブ」「ストレートへのシュートorロブ」などの選択肢があります。
自分が「どこへ」打ちたいのかによって、そのスイングが決まります。
やはり目的地が先にあって、移動手段は後から決まるというプロセスです。
ソフトテニスでイメージトレーニングを薦めている理由もそこにあります。
ここで言うイメージトレーニングの目的は「頭の中で本番の様子を想像(イメージ)し、本番で自分の力を発揮することを目指すこと」です。
試合前に本番のプレーの様子をリアルにイメージしておくことで、実際にパフォーマンスが上がります。
またボールを打つ準備としては、これからボールを打ちたい地点からボールの軌道を逆算してイメージしておきます。
練習でボールを打つ前に行ったり、サーブを打つ前にイメージを作っておくのです。
このイメージトレーニングを行うと、未来の目標地点のイメージに向けて、現在の体の動き=スイングが自然と最適化されます。
先に正しいイメージを脳に刷り込んでおくことで、ショットのコントロールが上がります。
この方法では、フォームを決めているのがこれから向かう未来の地点であることを利用しています。
スイングが未来の目標地点によって決まるといっても、実際にボールを打つときにそれを気にする必要はありません。
フォームなどを気にせずリラックスして体の動きに任せてスイングしましょう。
その方が体はスムーズに動き、自然と狙ったコースに向けた動作が実現されます。
私たちは意識しなくてもスムーズに歩けますし、自転車にも乗れます。
体の感覚に任せるべきところは任せましょう。
まとめ
●ソフトテニスで重要なのは「どこから」ではなく「どこへ」、「これまで」ではなく「これから」
●過去の試合の成績は現在には関係なく、これから自分がどうなりたいのかが重要
●スイングを決めるのは「どこへ」打ちたいかという未来のイメージ。体の動きは体の感覚に任せる