綺麗なフォームでは上達しない?ソフトテニスの思考実験!

2020年2月29日

 

今回は、ソフトテニスのフォームについて解説しています。

「思考実験」としているのは、極端な例を使ってプレーの性質を際立たせているから。

現実にはありそうもない事例ですが、その分ソフトテニスのフォームの位置づけがくっきりと浮かび上がっているはずです。

また後半では、実際に行えるフォームの簡単な実験方法もご紹介しています。

ソフトテニスが上手くなるために本当に大切なのは実践。

行動に移すことで、初めてその効果が体験できます。

一方で理論も大切だと思います。適切な理論は、練習の質を確実に高めてくれるものだからです。

 

ソフトテニスの綺麗なフォームの思考実験!

ソフトテニスで「思考実験をしてみましょう。

思考実験とは、実際に実験を行うのではなく、頭の中でシミュレーションして行う実験です。

 

「ソフトテニスで日々フォームの研究をした人がいたとします。フォームが上手い人の動きを繰り返し見て、何度も素振りをしてフォームを磨いていきました。遂には誰もが認める完璧なフォームを手に入れました」

 

その人が行った練習は素振りだけで、ボールを打ったことはありません。

この人物はテニスが上手いと思いますか?

おそらく上手くないでしょう。

ボールが来たら、大変に綺麗なフォームで空振りするかもしれません。

 

いくら見た目に綺麗なフォームを身につけても、それはソフトテニスの上達には直結していないということです。

ソフトテニスの上達には「綺麗なフォーム」とは別の要素が関係しています。

 

 

では正しいフォームとは何でしょうか?

それはボールに合ったフォームです。

もちろん、威力のあるボールを打つためにはスイングスピードが必要です。

その意味では、体が連動したスムーズなスイングは重要と言えるでしょう。

 

突き詰めればフォームの目的はボールを正確にコントロールすることにあります。

体の使い方も重要とは言え、表面の形だけではその良し悪しを決めることはできません。

ボールの動きやボールのタイミングに合ったフォームが、ソフトテニスの正しいフォームです。

より正確に言えば、インパクトが正しいフォームが正しいフォームだと言えます。

プレーヤーがボールに影響を与えられるのは、ラケットとボールが接触しているインパクトの瞬間だけだからです。

 

ソフトテニスが上手くなるために追い求めるべきものは、正しいインパクトです。

フットワークもフォームも、基本的には理想のインパクトを生み出すための手段です。

正確なインパクトは、正確なボールコントロールを実現します。

フォームという「手段」を「目的」のように捉えていると、上達の本質を見失う恐れがあります。

先ほど挙げた素振りの例は極端ですが、フォームにこだわるとプレーの本質から離れることが理解できます。

 

正確なインパクトを実現するためには、ボールをよく見て打つこと。

当然のことのようですが、ボールからつい意識が離れてしまうプレーヤーは少なくありません。

プレー中に行うことはシンプルな方が、実践がしやすくなります。

 

ボールをよく見て打つ。

ボールだけに集中する。

 

プレー中はボールに意識を向けることだけを実践しましょう。

 

繰り返しボールをよく見て打つことで、自然と体の動きもよくなってきます。

自転車に乗るのと同じで、脳は繰り返しによって自然と学習を進めます。

次章では、効率のよいスムーズなスイングが実感できる実験を見てみましょう。

 

参考:ソフトテニスはインパクト良ければすべて良し!

 

簡単にできる正しいフォームの実験!

次に、ソフトテニスのフォームについて実際に行える簡単な方法をご紹介します。

先ほどの内容から、ソフトテニスのプレーはボールに合った動きが重要であることが分かりました。

 

その上で今度は、スイングそのものについて考えてみましょう。

効率よく体が使えて、正確なインパクトを実現する。

これができれば、ソフトテニスでナイスショットを連発できます。

 

以下の2つのスイングを試してみてください。

 

①グリップをギュッと握りしめ、全身に力を入れた状態でスイングする

②全身の力を抜いた状態で、体の動きに任せてスイングする

 

①は、力が入ってはいますが、むしろそれゆえスイングがスムーズに行えません。

素振りでも、実際にボールを打つ場合でも同じです。

体に余計な力が入っていると、全身が連動したスムーズなスイングができません。

 

②のリラックスしたスイングはどうでしょうか?

体全体がスムーズに動く感じがするはずです。

素振りもしやすいですし、実際にボールを打つと鋭いボールが飛びます。

フォームを意識しなくても、リラックスしたナチュラルな動きでボールが飛ぶことが実感できるでしょう。

 

頭の中で①、②を想像するだけでも、いかにも①は打ちずらそうな感じがしませんか?

実際にラケットを持って行えばその違いがはっきりと体感されるはずです。

 

「腰を落として、テークバックを意識して、フォロースルーを意識して…」

このようにフォームを一つ一つ意識していると、体の一部だけに不要な力が入ります。

先ほどの②、リラックス状態のように、全身の自然な動きを使うことができません。

 

結論は前章に同じく、フォームを意識しないで打つこと。

もちろんスムーズなスイングは望ましいものですが、その本質は形ではありません。

重要なのは「効率よく体が使えたスイング」「ボールに合っているスイング」という機能面。

ボールにだけに意識を向けて、体の自然な動きに任せてスイングしましょう。

外側の形を意識するよりも遥かに良いショットが打てるはずです。

 

参考:前衛・後衛に共通する「ソフトテニスが上手くなる」ことの本質とは?

参考:精密なショットのメカニズム!ソフトテニスは「パターン認識」で上手くなる!

 

まとめ

●フォームが綺麗≠ソフトテニスが上手い

●フォームはボールを打つための手段であって目的ではない

●ソフトテニスではボールに合ったスイングが必要

●ボールをよく見て体の自然な動きに任せてスイングする