綺麗なフォームでは上達しない?テニスの思考実験!

綺麗なフォームでは上達しない?テニスの思考実験!

本記事では、テニスのフォームについて解説しています。

タイトルは「思考実験」とあるように、頭の中でシミュレーションを行うことでフォームの性質に迫っています。

テニスが本当に上手くなるための正しいルートへのヒントになれば幸いです。

テニスの綺麗なフォームの思考実験!

テニスが上手くなるためにボレー、ストロークなどのフォームを意識することは多く見られます。しかしテニス上達に本当に重要なことはフォームではありません。

テニスのフォームについて「思考実験をしてみましょう。

「綺麗なフォームのプレーヤー」をシミュレーション

思考実験とは実際に実験を行うのではなく、頭の中でシミュレーションして行う実験です。

 

■フォームの思考実験

テニスで日々フォームの研究をした人がいたとします。

フォームが上手い人の動きを繰り返し見て、何度も素振りをしてフォームを身に付けていきました。

その人はついに、誰もが認める完璧なフォームを手に入れました。

ボールを打ったことはありません。

 

綺麗なフォームを身に付けたこのプレーヤーはテニスが上手いと思いますか?

おそらく上手くはないでしょう。

ボールが来たら最高に綺麗なフォームで空振りするかもしれません。

 

「ボールを打っていないのだから現実には役に立たない例だ」と思われるかもしれません。実際、体がスムーズに連動した動きそのものは大切です。

しかしあえてフォームだけを切り取って考えることで、テニス上達にはフォーム以外の要素が必須であることが浮かび上がらせることができます。

テニス上達に本当に大切なこととはなんでしょうか?

テニス上達に本当に大切なこととは?

見た目に綺麗なフォームだけではボールは打てない。では本当に身に付けるべき技術とは?

テニス上達のために大切なのは「ボールに合ったスイング」です。

どんなにスイングスピードが速くても、ボールに合っていなければボールは狙ったところには飛びません。

 

テニスはラケットでボールを打ち合う球技です。フォームの目的はボールを正確にコントロールすることにあります。

ボールに合ったタイミングで、正確なインパクトを実現できる機能こそがスイングのフォームの本質です。

ボールとラケット面が触れているインパクトの質がショットの質を決定します。

ボールに合わせる練習を行えばテニスは上手くなる!

テニスが上手くなるために追い求めるべきものは正しいインパクトです。

ラリー中に行われるフットワークやフォームは理想のインパクトを生み出すための手段と見ることができます。

ゲーム中プレーヤーはボールに合わせて移動し、ボールに合わせてスイングを行います。

つまり、ボールに合わせた動きを身に付けることがテニス上達の正しい方法なのです。

 

しかしプレーヤーは最も重要なボールに意識を向けず、テイクバックなどのフォームに気を取られがち。

ボールに合わせることがプレーに必須であるのに、フォームに気を取られてはボールの動きを感じ取る働きを鈍らせてしまします。

プレー中はボールを感じることが大切です。

「ボールに集中」することがテニス上達のコツ!

「ボールに集中」する。

これがテニスのプレー中に行うべきことです。

テニスの正しいフォームとはボールに合ったスイングで、状況によって刻々と変わるものです。

毎回変わるボールに対応する感覚を身に付けることこそテニスの技術を身に付けること。

ボールに意識を集中することで五感を通して脳がボールの動きを感知します。集中状態で練習を繰り返せばボールコントロールが上手くなっていくのです。

自転車に乗るのと同じで脳は繰り返しによって自然と学習を進めます。フォームなどは気にせずにボールに集中して練習することを繰り返してみてください。

続けるうちにだんだんと自分の中で変化が感じられるはずです。

 

Point

・フォームはテニス上達の本質ではない

・ナイスショットは「ボールに合ったスイング」で実現する

「ボールに集中」すると脳がボールの情報をキャッチする

参考:ソフトテニスはインパクト良ければすべて良し!

簡単にできる正しいフォームの実験!

前章では「ボールに合わせる」というテニスのフォームに必須の機能について解説しました。

ここからはスイング動作そのものについても実験を通じて説明します。

体が連動したスイングを体感しよう

体の運動連鎖が働いたスムーズな動きで、ボールに合わせて正確にインパクトする。これができればテニスのナイスショットが実現します。

以下の2つを試してみてください。

 

■運動連鎖の実験

①【緊張】グリップをギュッと握りしめて全身に力を入れた状態でスイングする

②【脱力】全身の力を抜いた状態で体の自然な動きに任せてスイングする

 

①は力が入ってはいますがむしろそれゆえスイングがスムーズに行えません。素振りでも実際にボールを打つ場合でも同じです。

体に余計な力が入っていると全身が連動したスムーズなスイングができないことが感じられるはずです。

 

②のリラックスしたスイングはどうでしょうか?体全体がスムーズに動く感じがするはずです。

素振りもしやすいですし実際にボールを打つと鋭いボールが飛びます。

フォームを意識しなくてもリラックスしたナチュラルな動きでボールが飛ぶことが実感できるでしょう。

脱力の結果として正しいフォームが生まれる!

頭の中で①②を想像するだけでも、全身に力を入れた①は打ちずらそうな感じがしませんか?

実際にラケットを持って行えばその違いがはっきりと体感されるはずです。

「テイクバックを早く、インパクトだけ力を入れて、フォロースルーを大きく…」

このようにフォームを一つ一つ意識していると体に余計な力が入り、スムーズにラケットを振ることができなくなります。

①の筋肉が緊張した状態のように、頭でフォームを意識することでフォームが崩れてしまうのです。

 

結論は前章に同じくフォームを意識しないで打つこと。

もちろんスムーズなスイングは望ましいものですが、スイングの本質は形ではありません。

重要なのは「効率よく体が使えているスイング」「ボールに合っているスイング」という機能面です。

ボールにだけに意識を向けて体の自然な動きに任せてスイングしましょう。

続けるうちにボールへの集中が習慣化し、ボールが楽に飛んでいく感じが得られるはずです。

 

Point

・力を抜くと自然に体が連動したスイングになる

・フォームを意識することがスムーズさを失わせる

「集中」と「脱力」の結果として正しいフォームが現れる

参考:前衛・後衛に共通する「ソフトテニスが上手くなる」ことの本質とは?

参考:精密なショットのメカニズム!ソフトテニスは「パターン認識」で上手くなる!

まとめ

●フォームが綺麗≠テニスが上手い

●テニスは「ボールに合ったスイング」が必要

●ボールに集中して体の自然な動きに任せてスイングする

●力を抜くことで全身が効率よく連動する

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