本記事では、ソフトテニスが上手くなる練習メニューに対する姿勢を考えてみたいと思います。
参考にしたいのは「農耕」に見られる姿勢です。
ソフトテニスと農耕の間に、どのような関係があるのでしょうか?
「狩猟採集マインド」と「農耕マインド」
ソフトテニスが上手くなりたいと思う方は、「農耕」の心構えに習うと上手くいきます。
ここでは「農耕マインド」と呼ぶことにします。
農耕マインドと対照的なものが「狩猟採集マインド」です。
狩猟採集は既にそこにいる生き物を狩ることで食料を確保する生き方です。
それに対し農耕は、種から苗を育て、田に苗を植え、肥料等を与えながら数カ月単位で収穫を得ます。
農耕は、現在の行為と未来の成果との間に時間的な隔たりがある営みです。
種を植えている段階では収穫はまだ何カ月も先のことです。
また天候によっては丁寧に育てた苗が上手く成長しないこともあります。
しかし天候が不確定だからと言って種を蒔かなければ、果実は得られません。
農耕マインドでの取り組みは、自分のコントロールが及ばない大きな存在=自然と向き合いながらも、来るべき未来にむけて現在行うべきことを行います。
現代の社会環境によるものなのか、「これをすると、これが手に入る」「ここまでやれば、これくらいの成果が上がる」というような、即時のリターンを見込む場合が多いかと思われます。
ケースバイケースではありますが、現在リターンが全く見えないことでも、刈り取りの時期まで続ける農耕型のマインド(心)で行う方が良いこともあります。
参考:最短距離で上達!ソフトテニスの練習メニューの「公式」とは?
ソフトテニスの練習メニューは「農耕マインド」で臨むと上手くいく!
ソフトテニスが上達するにも農耕型で練習を行う方が上手くいきます。
これらは農耕マインドでの練習ではありません。
「こういう打ち方をすれば、こうボールが飛ぶ」
「これだけ練習すれば、これだけ分上手くなる」
リターンを即時的に捉えずに、長期的な成果を望みつつも、為すべきことを為します。
学習を農耕マインドで捉えるのは、「水面下で脳が進めているが、本人にはそれと気が付かない学び」を活かすことにあります。
学習は刺激の繰り返しによって、脳内で自然と進むものです。
言葉を話せるようになったのも、立って歩けるようになったのも、全て繰り返しによる自然な学びだったことでしょう。
意識的に「言葉の文法」や、「体のバランス」を調節したわけではありません。
とにかく目の前の課題にコミットすることを続けて、脳が自動的に学んだ結果です。
ソフトテニスは上達が実感できない期間があり、それを越えて継続することで一気に花開く瞬間を迎えます(ソフトテニスの上達はある日突然?効率的な練習で「ブレイクスルー」を体感しよう!)。
今日練習した分の成果は自分の実感としては感じられなくても、頭の中、水面下ではしっかりと学習が進んでいると考えてみてください。
種を蒔き丁寧に手入れをすれば、数週間や数カ月というスパンで刈り取りの時期がやってくる。
意識の上でフォームを考えたりして操作しようとしない方が上手くいきます。
ただボールだけに意識を集中し、体の自然な動きに身を任せてプレーすることを続けてみてください。
先ほども書いた通り、脳の学習は本人が気が付いていない無意識の領域で進みます。
農耕で自然に委ねる部分があるように、ソフトテニス(学習)にも無意識に委ねる部分を持つと自然な流れに乗ることができます。
参考:『東洋の秘宝』!体が目醒めるテニスの究極トレーニングとは?
まとめ
●「農耕マインド」とは、現在行っている行為の成果が実感されなくても未来に向けてコミットし続ける態度
●人間の学習は繰り返しによって無意識下で進む
●ソフトテニスは集中状態で練習を繰り返す→学習は無意識下の働きに委ねる姿勢で上手くなる