本記事では、ソフトテニス理論を学ぶ際の注意点を考えてみたいと思います。
ソフトテニスに関する理論は、書店やインターネットなどに数多く見られます。
もちろん本サイトも数ある情報のうちの一つです。
情報の正誤を判断するためのポイントを見ていきましょう。
ソフトテニス上達の理論で気を付けるべきこと
ソフトテニスの理論は人によって異なります。
本当に上手くなるためには、どの方法を実践すればいいのでしょうか?
「相関関係」と「因果関係」を整理しておく
本当に上手くなるための、ソフトテニス理論を学ぶ際の心得。
それは、「相関関係」と「因果関係」を見極めることです。
・「相関関係」とは、二つの物事の一方が変化すると、もう一方も変化するような関係Aが増えればBも増える、または、Aが増えればBが減る、という関係です。
・「因果関係」とは、原因とそれによって生じる結果の関係。Aという原因によってBという結果が引き起こされるという関係です。
数値や量などが伴って変化するのが相関関係の特徴です。
2つの物事に対する相関関係は、一見すると片方が「原因」で、もう片方が「結果」に感じられることがあります。
この時、原因と結果を表す因果関係と区別することが大切です。
疑問を持って自分で考えてみる
ここで「朝ごはんと成績の関係」という例を挙げてみます。
「朝ごはんを食べる子供は、学校の成績が良い傾向にある」というデータがあります。これ自体は実際に認められる傾向です。
「朝ごはんを食べる子供」と「朝ごはんを食べない子供」の成績を調べたデータを見て、皆さんはどう思うでしょうか?
「朝ごはんを食べると、成績が上がるのか」と考えたとすれば、そこには飛躍があります。
例えば朝ごはんを食べるような習慣を持つ子は、勉強をする習慣もあるため、その分成績が良いのかもしれません。
この場合、朝ごはんが好成績の原因ではない=両者は因果関係にはないということになります。
朝ごはんと成績は伴って変わる、つまり相関関係は認められますが、そこに因果関係があるかどうかは別に判断しなければなりません。
難しく思われるかもしれませんが、あまり厳密に考える必要はありません。
ソフトテニス理論を学ぶ時に少し気を付けるだけで、十分に効果があります。
実践することは「これは本当だろうか?」と自分で考える習慣を身に付けること。
疑問を持ったり、疑う気持ちを持って、その情報について高い視点で考えるように心がけましょう。
実際に調査を行ったデータでも、解釈が間違っている場合があります。
ソフトテニス理論も「この方法は、本当に効果があるのだろうか?根拠はあるのだろうか?」と一度考えるのが良いと思います。
ソフトテニス理論の「相関関係」と「因果関係」
ソフトテニスの上達理論を学ぶ時にも、自分で疑問を持って一度吟味するのがいいと思います。
この時にも、相関関係と因果関係が整理できるとより正確な判断が行えるでしょう。
「ソフトテニスが上手くなるにはとにかく行動」の落とし穴
ソフトテニスが本当に上手くなるためには、理論だけでなく実践が求められます。
その意味では、「とにかく行動して試してみること」も選択肢としてあり得そうです。
頭で理解することよりも、現実に体を通して体験することは自分の中で確かなものとして感じられます。
実際に試してみて、「これは違ったな」と感じることも、一つの経験であり次に繋げられるでしょう。
一方で、事前に効果がないと分かるものについては、カットしておく方が理想的です。
そうすれば別のことに時間を使うことができます。
上達の効果があるものに辿り着くまで、全て自分で試していくのは非効率的でしょう。
また、上達には一定期間の継続が欠かせません。
効果が感じられない方法論でも、継続が足りないだけ、という場合もあります。
色々な方法を次々に試していく中で、実は継続していれば上手くなれるものがあるかもしれません。
ソフトテニス理論を、効果が現れるまでの期間を継続しつつ、正しいものに出会うまで試していく。
この方法はあまり現実的ではありません。
時間がかかり過ぎますし、効果がない場合は練習を行っているのに上達が実感できない時間を過ごすことになります。
ここに至って、やはり重要となるのが理論です。
理論的に正しい方法をあらかじめ見極められれば、余計な時間を使わずにソフトテニス上達に向けて進めます。
どのような根拠があって、ソフトテニス上達という結果が引き起こされているのか?
一度自分で吟味した後、納得できるものを実践するというステップがお薦めです。
強豪校・トッププレーヤーが行う練習方法は正しい?
ここで、ソフトテニス理論の具体例から考えてみたいと思います。
その練習を行うことを原因として、ソフトテニスが上達するという結果が得られるのか、分析してみましょう。
例に取り上げたいのは、「ソフトテニスが上手い人が行っている練習や理論」。
「ソフトテニスが強い学校が行っている練習や理論」
「全日本クラスのトッププレーヤーたちが実践している練習や理論」
このような練習メニューや理論は、一見すると説得力を感じます。
その方法を実践することで本当に上手くなれるのか、考えてみましょう。
ソフトテニスが実際に上手い人が行っている練習ですので、その練習によって上手くなっている。
つまり、効果のある練習方法であるように思われますね。
しかしこれは練習と上達の間に、因果関係があるとは言い難いものです。
ソフトテニスの強豪校とは、入学前からハイレベルなプレーヤーが入ることが多いでしょう。
つまり、入学後の練習によって現在のパフォーマンスという結果がもたらされているかには疑問が残ります。
トッププレーヤーの場合にも、紹介される理論が現在のプレーの原因とは限りません。
また、強豪校選手やトップ選手たちと同じ場所で練習しながら、あまり上手くならなかったプレーヤーもいるはずです。
全国のトップレベルで活躍するチームは、全体の中で上手くなった少数のプレーヤーだけが選ばれていると見られます。
練習メニューや理論に上達の原因があれば、同じチームを経験した人たちが高確率で上手くなっているはずです。
一部のプレーヤーのみが上手くなる場合、練習そのものとは別の原因によって、上達という結果が現れていると考えられます。
同じ練習をしても成長スピードに違いがあるのは、生まれつきの才能によるものではありません。
外見的には同じ練習をしているようでいて、プレーヤーの内部(意識)では全く別のことをしています。
以上のような観点から、ソフトテニスが上手い人が行っている練習が、必ずしも効果的とは言えないことが分かります。
もちろん実際に効果的な場合もありますが、やはり一度自分で吟味する姿勢が大切でしょう。
ではソフトテニスが上手くなるという結果をもたらす本当の原因は何なのでしょうか?
原因を正しく見極めることができれば、結果はついてきます。
そこで本サイトで考えるソフトテニスの理論が、「脳の仕組みに合った理論」です。
ソフトテニスをプレーするのは人間で、上達=学習を担うのは人間の脳だからです。
参考:ソフトテニスは「考えない」方が上手くなる!?センスが覚醒する練習法!
まとめ
●ソフトテニスの理論を見極めるポイントは「相関関係」と「因果関係」を整理すること
●一見説得力がある話にも、自分で疑問を持って考えると本質が見えてくる
●ソフトテニス上級者が実践している方法≠ソフトテニスが上達する原因
●学習は脳の役割→「脳の仕組みに合った方法」がソフトテニス上達に最適