左手で見えてくるソフトテニス上達の方法とは?

左手で見えてくるソフトテニス上達の方法とは?

左手で見えてくるソフトテニスの上達法とは何でしょうか?

ここで言っている左手は、右利きの人にとって利き手と逆の手のことをいいます。

なので左利きの方にとっては右手のことです。

「利き手と左右逆の手」に対応する言葉を、ここでは便宜上「非利き手(ひききて)」と呼ぶことにします。

非利き手でソフトテニス上達の方法を実感できます。

左手でソフトテニス上達の本質がつかめる

左手でプレーすることで、ソフトテニスが上手くなるための本質を掴むことができます。

皆さんはソフトテニスを非利き手でしたことがありますか?

遊びで試しにしたことがある、という方もいるかもしれません。

非利き手でテニスをしたことがない方は、ぜひ一度試してみてください。

実際に体験してみることが大切です。

 

壁打ちや素振り、ボールつきなど簡単な動作で構いません。

誰でも非利き手でのテニスは難しく感じるはずです。

ソフトテニスどころか日常の動作も難しいのが逆利き手ですから、当然のことでしょう。

 

元ナショナルチームメンバーでもある山口大地選手が逆利き手でのテニスを実践されています(山口選手は左利きですので、右手が非利き手になっています)。

個人的な印象では、右手でも打てているようにも見えますが(笑)。

それでも動画の後半で見られるように、利き手の左手で打っている時のプレーとは格段の違いがあります。

同じ選手でも、打ち方が頭で分かってはいても、非利き手になると途端に上手く打てなくなります。

 

逆利き手でソフトテニスをすることで分かることは何でしょうか?

ポイントは以下の2つ。

 

①これまでのソフトテニス上達を感じられる

②「感覚」や「慣れ」の重要性を感じられる

 

2つを順番に見ていきましょう。

ポイント①これまでのソフトテニス上達を感じられる

非利き手で打つと、自分が初心者だった頃の感覚に近いプレーになります。

逆利き手を体感するとこれまでの練習で自分がどれだけ成長したかが実感できます。

 

日常の動作でも巧拙に差が出る利き手と非利き手を単純に比較はできません。

利き手で初心者の頃は、非利き手よりはスイングがしやすいものだと思います。

それでも自分のソフトテニスの技術がほぼリセットされた状態が経験できます(上の動画でも「初心者になる」となっていますね)。

 

「初心者に戻る」経験は、自分が上手くなるためのヒントになります。

自分がこれまでどのように上達しているのかを実感することで、これからどのような上達が望ましいのかが感じられるからです。

初心者の頃の記憶を思い出してもらってもいいのですが、練習を積んだ後、もう一度体感することで感じ取れるものがあります。

ポイント②「感覚」や「慣れ」の重要性を感じられる

同じ一人の人物でも、利き手ではできることが非利き手ではできなくなります。

もし仮に、利き手でのプレーができる原因がフォームが分かっていることだとしましょう。

 

この場合、自分が利き手でできていることは非利き手でもできるはずですよね?

左右の手が逆になってもフォームを理解していることには変わりないからです。

利き手で意識しているフォームを意識すれば、それでボールは打てるはずです。

 

ですが現実には、利き手でフォームが分かっていても逆利き手になった途端技術はリセットされます。

つまりソフトテニスの上達はフォームを覚えることではないということです。

こちらのような考えもあり得そうに思えます。

「フォームを習得するためには反復練習が必要。非利き手にはフォームを意識した練習が足りていない。」

 

しかしこの考え方自体がフォームによる上達に疑問を投げかけています。

なぜならフォームを意識することによってではなく、反復練習があって初めて上達していることを意味しているからです。

 

ソフトテニスが上手くなるとは、体の自然な動作を磨くことです。

上達のポイントはフォームではなく、感覚や慣れです。

このことが、非利き手でボールを打つことを通して体感として理解できます。

「自分はフォームを覚えることで上手くなった」と思っている方でも、実際に上手くなったのは別のことが原因です。

本人がそれを自覚しているかどうかは関係がありません。

 

「私が日本語を話せるのは文法(言葉の語順など)を学んだからだ」

「私が自転車に乗れるのはフォームを学んだからだ」

 

このように思っている人がいたとしても、事実かどうかはまた別の話です。

日本語や自転車の技術は、反復練習によって脳が自発的に学習を進めた結果でしょう。

脳は繰り返し刺激を与えられることで、新しい神経ネットワークを作ります。

これが慣れや感覚の正体です。

ソフトテニスの上達も、日本語や自転車と同じプロセスです。

 

Point

非利き手でボールを打つと、利き手でできていることが難しくなる

・もしフォームを理解して上手くなるとすれば、非利き手でも打てるはずなので、矛盾する

ソフトテニスが上手くなるためには慣れや感覚が大切であることが実感できる

参考:前衛・後衛に共通する「ソフトテニスが上手くなる」ことの本質とは?

ソフトテニスが上手くなる練習法とは?

ソフトテニス上達の本質が慣れ感覚であることを説明しました。

ここからは、実際にソフトテニスが上手くなるための方法を簡単にご紹介します。

ボールに集中するとソフトテニスが上手くなる

ソフトテニスが速く上達するコツはボールに集中することです。

脳は繰り返しによって学習します。

ボールという一点に意識を集めることで、脳内の雑念がキャンセルされます。

このとき脳はソフトテニスのプレーの情報だけにフォーカスし、高速で学習を進めてくれます。

 

フォームを意識して打つということは、目の前のプレー以外の余計なことを考えているということです。

逆利き手で打ってみて分かる通り、ソフトテニスが上手くなるためには反復練習を行うこと。

そして反復練習の質を最大限まで高まる方法が、ボールに集中することです。

練習メニューより大事なのは練習意識

ソフトテニスが上手くなるために大切なのは練習メニューではなく練習意識です。

練習をするときに、どのような意識で取り組んでいるかで上達の速度が劇的に変わります。

 

練習意識の重要性は、以下のような例からも分かります。

 

・同じ練習メニューを行う部活内でも、人によって上達スピードが異なる

・同じ人が同じ練習メニューを行っていても、意識次第で上達が速くなる

 

上達スピードに関わる以上のような例は、多くの方が経験的にご存知のことでしょう。

一般的には恐らく「才能・センスの違い」「上手くなる人は見えないところで努力をしている」などの説明がなされてきたことと思います。

しかし上達スピードの差を生み出している本当の原因は練習意識だと思われます。

 

最後にもう一度、逆利き手の話を思い出してみてください。

ソフトテニスが初心者の頃よりも上手くなっているのはフォームではなく、プレーの動作に慣れたからでした。

その慣れ・感覚をより速く磨くための方法が、効率の良いソフトテニス練習法です。

目の前のプレーに意識を注いで集中した練習意識がレベルアップに繋がります。

 

Point

・ソフトテニスが上手くなる練習は、感覚を磨く練習

・ソフトテニスが上手くなるコツはボールに集中すること

・大切なのは練習メニューよりも練習意識

参考:ソフトテニスで正しいフォームより大事なこととは?

参考:ソフトテニスが上達する基本的な仕組み

まとめ

●非利き手で打つことで実感できることは2つ

①自分がこれまでソフトテニスでどれだけ上達してきたかを感じられる

②フォームの理解ではなく感覚や慣れが大切だと実感できる

●ソフトテニス上達の本質である感覚や慣れを磨く方法はボールに集中すること

●上達のために大切なのは練習メニューよりも練習意識

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