本記事では、脳の学習の仕組みからソフトテニスが上達するプロセスを解説します。
本サイトのコンセプトは脳の仕組みに合ったソフトテニス上達法ですから、本稿の内容は多くの記事の前提でもあります。
サーブやフォアハンドなど、個別の技術を説明する際にも触れていますが、まとめて理解しておくと上達のプロセスが見えてきます。
ソフトテニスを学んでいるのは「脳」。
脳の学習の仕組み=ソフトテニスが上達する仕組みです。
学習の基本的なプロセス
ソフトテニス上達のための基本的な仕組みは「脳は繰り返しによって自動的に学習する」ということです。
計算が早く正確にできるようになるには、繰り返し計算を行います。
自転車のバランスを取りながら思い通りに運転できるようになるには、繰り返し自転車に乗ります。
このとき基本的な計算の手順や自転車に乗るときの姿勢などは、意識して学ぶでしょう。
ですが、それらの処理がよりスムーズで正確になっていくプロセスは、意識して行われるものではありません。
むしろ本人にも「何となく分かる」としか言いようがない、無意識で、感覚的なものです。
学習が進むとき、脳内では脳細胞の間に新しい神経ネットワークが作られています。
これは簡単に言うと「慣れ」です。
繰り返し練習することで計算に慣れ、自転車に慣れるから、技術が向上します。
スマートフォンのフリップ操作や、パソコンのタイピングなども同じです。
始めはぎこちなかった動きが、続けるうちにより速く、より正確な動作へと変わっていきます。
参考:正しい「フォーム」=言葉の「文法」?言葉でソフトテニスが見えてくる!
ソフトテニス上達の基本的な仕組み
ソフトテニスの上達は、反復練習によって慣れや感覚が身に付くことがベースにあります。
繰り返しによって、脳内で新しい神経細胞ネットワークが作られる。
そうすると、ある動作や思考に慣れて、上手くなる。
これが私たち人間が物事を学習し、上達するときの自然なプロセスです。
ソフトテニスの場合、「繰り返しボールを打つことでその動作に慣れ、上手くなる」ということになります。
計算や自転車の実例と照らしてみても、私たちは反復練習を行うことで学習できるのですから、何度もボールを打てばボールを打つことが上手くなります。
この仕組みは上達の前提として押さえておきたいものです。
ソフトテニスの練習は一つ一つ意識して動作を行うことが薦められる傾向が見られます。
しかし、何度も練習することで、何となくできることが現にある訳です。
このような脳の学習の自然のプロセスを活用することが上達の近道でしょう。
日常の例ではなく、ソフトテニス自体が反復練習で上達していることは簡単に確認できます。
それは、「初心者の頃を思い出すこと」です。
ソフトテニスを始めたばかりのことを思い出すと、ボールの落下地点も分からず慌てていませんでしたか?
それが、繰り返し練習するうちにボールの軌道が予測できるようになり、ショットの精度も上がっていきます。
ボールの軌道を予測する能力は、一つ一つ意識して覚えて身に付ける訳ではありません。
何度もボールを見て、ラケットをスイングすることで、脳内で自動的にそれらのパターンが学習されています。
ソフトテニスは反復練習によって上達するにもかかわらず、「実際に何度もボールを打っているが、上達しない」と感じるのはなぜでしょうか?
それは何らかの形で脳の学習を自分で妨げているからです。
本来繰り返しによってソフトテニスが上手くなるのですから、余計なことをせずに脳の仕組みを最大限活かすべきです。
そうすれば上達は正しい軌道に乗ります。
フォーム(形)を意識するなどプレー中に別のことを考えていると 、体が自然と効率の良い動きを学習することの妨げになります。
ソフトテニスの動きに慣れ、感覚を磨いていくためには、繰り返し今この瞬間のショットに意識を集中して練習することです。
大切なのはボールだけに集中して、繰り返し練習を行うこと。
今この瞬間、ボールだけに集中していれば、脳にソフトテニスのプレーの情報が自然と送りこまれ、学習が最速で進みます。
参考:「ゾーン」への扉が開く!?ソフトテニス上達の1つ目のポイントを徹底分析!
参考:【ソフトテニス×脳科学】「脳の気持ち」になって考える上達のコツ!
まとめ
●脳の学習の基本は「繰り返しによって自動的に学習が進む」こと
●計算は繰り返し計算することで、自転車は繰り返し自転車に乗ることで上手くなる
→ソフトテニスの上達は、繰り返しボールを打つことで実現する
●脳の自然な学習を妨げず最大スピードにするためには、「ボールに集中」して打つことを繰り返す