【ソフトテニス】バックハンドが「ボールを打たずに」上手くなる!?秘密の自主練習ガイド!

2020年6月5日

今回は、ソフトテニスのバックハンドが確実に上手くなるための練習方法を考えてみたいと思います。

バックハンド上達のベースとなる理論は、複数の記事で解説しています。

バックハンドについて何度もご説明している理由は、バックが苦手なプレーヤーが多いからです。

本稿では特に「現実にボールを打つ練習を行わずにバックハンドが上手くなる方法」の提示を試みました。

ここでご紹介している方法を実践し、継続すれば、効果が体感できること思います。

 

バックハンド上達の基本的なメカニズム

ソフトテニスのバックハンドが上達するための仕組みを押さえておきましょう。

 

Point

・バックハンドの技術の中核は「感覚」

・脳は反復練習によって神経ネットワークを作り、自動的に学習する

・バックハンドは何度もバックハンドを打つことで自然に上手くなる

・バックハンドが苦手になる理由は「練習回数の少なさ」と「苦手意識」

 

バックハンドの技術の中心にあるのは感覚です。

感覚は、反復練習によって自然と磨かれていきます。

 

以下では、バックハンドを難しく感じる背景を見ていきましょう。

 

バックハンドが苦手な理由①「練習回数が少ない」

バックハンドが苦手な最大の理由は、「バックハンドを打つ回数が少ないこと」です。

 

ソフトテニスプレーヤーは初心者の頃にフォアハンドから練習を始めます。

始めはボールの落下地点の予測もできず、フォアハンドも思うように打てません。

ですが、脳は反復練習によって自動的に学習しますから、フォアハンドを何度も打てば上手くなります。

フォアハンドが上手くなっているのは、繰り返しによって感覚が身に付いているからです。

 

経験を積み、フォアに慣れてからバックハンドの練習をすると、難しく感じられます。

練習回数の多いフォアハンドと比較するため、バックハンドが打てていないように思われるのです。

 

実際には、バックハンドも反復練習によって自然に感覚が身に付きます。

技術そのものは難しくありません。

 

バックハンドが苦手な理由②「苦手意識」

経験を積んでからバックハンドの練習を行うため、「フォアハンドに比べて上手く打てない」と感じます。

そこで苦手意識を持つと、バックハンドの上達が難しくなるでしょう。

 

一つ目の理由は、バックハンドを打つ回数がさらに減るということ。

バックをカバーするためにフォアに回り込めば、それだけ上手くなるための練習回数が確保されません。

 

二つ目に、頭で考えてしまうこと。

初心者の頃は無心でラケットを振って練習していたことでしょう。

しかし経験を積み、バックハンドに苦手を感じると「バックハンドのテークバックは…」と頭で考えて修正しようとします。

 

頭で考えると、体はスムーズに動きません。

脳の中で、知識を記憶したり、物事を考えたりする働きと、運動のプログラムを制御する働きには違いがあります。

脳の部位は連携して働きますが、大まかに担当している役割が分かれているようです。

スイングについて考えれば考えるほど、頭の中は複雑になります。

最適なスイングをするためには、頭の中はシンプルでクリアな状態が理想的です。

 

 

以上の内容をまとめましょう。

 

バックハンドはフォアハンドに比べて練習回数が少なく、難しく感じやすい。

バックハンドそのものは反復練習で自然に上手くなる。

スイングについて頭で考えて修正するのをやめると、ナチュラルな学習に任せることができる。

 

ここまでのバックハンドについての考え方は、他の記事でも詳しくご説明しています。

 

参考:【ソフトテニス×脳科学】最速でバックハンドが上手くなるコツとは?

参考:【ソフトテニス】前衛を華麗にかわす!後衛ストローク打ち分け術

 

バックハンド上達のステップ

バックハンドを身に付けるために、確実にステップアップできる練習方法を考えてみましょう。

本章のポイントはこちらです。

 

Point

・バックハンドはフォームを気にせず、ボールだけに集中して体に任せてスイングする

・反復練習によって、バックハンドの感覚は自然に磨かれていく

・物事が上手くなるためにはトライ&エラーが不可欠

・失敗を積み重ねることでフィードバックを得て、修正がなされる

 

バックハンドを打つ時には、ボールだけに集中しましょう。

前章で触れた通り、頭でフォームを考えると体の動きの邪魔になります。

 

ボールに集中することは、他の記事のバックハンド理論と同じです。

今回異なるのは、「現実にボールを打たずに上達することを目指す」という点。

最終的にはバックハンドを打つ練習も必要ですが、その前に動作の土台を作っておき、練習を最小限に抑えます。

なぜこのような方法を選ぶのでしょうか?順番にご説明します。

 

バックハンドが上手くなるためには、トライ&エラーが不可欠

ソフトテニスのバックハンドが上手くなるために必要なものがあります。

それは「失敗」です。

 

現在打てないショットがこれから打てるようになる。

練習の過程で何度も上手くいかない経験を積み、最終的にバックハンドの技術が身に付きます。

 

なぜ、ハイハイしかできなかった赤ちゃんが、立って歩けるようになるのでしょうか?

それは何度もつかまり立ちをし、歩く練習をして、歩けるようになるまでトライ&エラーを繰り返すからです。

自転車に乗られるのも、同じことです。

何度も転びながら練習をするから、ある時から前に進めるようになります。

 

バックハンドが上手くなるには、何度もミスショットを打ち、その先に技術を習得するのが脳の自然な学習のプロセスです。

このとき頭で考えてフォームを修正するのではなく、ただボールだけに集中してスイングを繰り返します。

立って歩くこと、自転車に乗ることと同じように、体は自然にバックハンドの最適なスイングをマスターします。

 

練習での「失敗」を最小限に抑えたい場合は…?

エラーは時に成長のための必要なプロセスですから、「前に進んでいる証拠」と捉えるのがベストだと思います。

しかし「バックハンドを打つ時に何も考えず、ボールだけに集中してショットを繰り返す」という方法が、多くのプレーヤーにとって実践しづらいことなのではないかと考えました。

 

乱打では相手がいますし、フォームを意識せず体に任せて打つという感覚そのものが馴染みにくい面もあることでしょう。

そこで、バックハンドの反復練習の回数を必要最小限に抑える方法を提案します。

 

 

本稿ではボールを打つ練習を最小限にすることを試みますが、基本の練習方法は押さえておきましょう。

「歩くこと」「自転車に乗ること」の例の通り、ソフトテニスのスイングも繰り返しで何となく掴めます。

それは人間の脳と体が持っている自然な機能です。

フォアハンドも、初心者の頃はあちこちにミスショットを打ちながら上手くなったことは覚えておいてください。

 

参考:【ソフトテニス】バックハンドは「体の邪魔をするのをやめる」と上手くなる!

参考:時間から紐解くソフトテニスのフォームの真実とは?

 

バックハンドが「ボールを打たずに」上手くなる

バックハンドを現実に練習する回数を最小限に抑え、最短距離で上手くなる方法。

本章のポイントはこちら。

 

Point

・脳は現実と仮想を区別しておらず、臨場感のある世界から影響を受ける

・理想のバックハンドのイメージを徹底的に作り上げ、現実での練習を最小限に抑える

・ボールを打たない練習で、バックハンドの動作をあらかじめ身に付けておく

 

バックハンドはボールだけに集中してバックを打つと、上手くなる。

これを前提として、ボールを打たずにバックハンドの動作を身に付けてしまう方法をご紹介します。

 

バックハンドのリアルなイメージを作る

バックハンドの理想的なイメージを脳内で強化しておきましょう。

脳内にリアルなスイングのイメージがあれば、体は現実としてそれを再現します。

ソフトテニス上達にはイメージの働きが極めて重要です。

 

脳は「現実」と「仮想」を明確に区別していません。

映画や小説の世界に入り込んでいる時、脳は周囲の物理空間よりも、物語に臨場感を感じています。

脳が最も強く臨場感を感じている世界が、その人にとっての「現実」です。

 

映像で見ている世界でも、臨場感を感じれば現実と同じような影響を受けます。

それは、映画を見て感動して涙を流すという例からも理解ができます。

 

 

ソフトテニスのプレーのイメージも、臨場感を感じれば現実に影響を与えます。

 

「トップ選手のプレー」

「自分の理想のプレー」

 

このような、現実に自分が行っていないプレーでもイメージなら体験できます。

理想的なソフトテニスのプレーを見ているとき、脳内では自分がそれを行っているかのようにシミュレーションがなされます。

ソフトテニスは一流選手のプレーを見るだけでも上手くなります。

イメージは物理的な制約がないにもかかわらず、現実に影響を与えるのです。

 

 

バックハンドが上手い選手の動きを繰り返し見れば、自分のバックハンドが上手くなります。

見るだけで上達の効果が感じられなくても、練習時には確実に上達のスピードが上がります。

脳は思い描いたイメージに、無意識に向かう性質があるからです。

 

バックハンドのリアルなイメージを描くほど、現実のラケットスイングはそのイメージへと近づきます。

 

バックハンドのイメージを作るには、まずソフトテニス上級者のプレーを見ることから始めましょう。

始めから自分の頭の中でイメージするよりも、鮮明に動きが感じられるからです。

トップ選手のバックハンドが目に焼き付いたら、今度は自分が最高のバックハンドを打っているところを鮮やかに思い浮かべます。

「足を踏み込む時の感触、完璧にボールを捉えた時のインパクトの快音…」

映像に五感の情報を張り付けることで、イメージトレーニングがより効果的になります。

 

バックハンドのイメージ【内本選手&増田選手】

バックハンドが上手い選手は数多くいますが、特に参考になりそうな動画を一つ、ご紹介します。

2016年に開催されたアジア選手権、男子シングルスの準決勝の映像です。

内本選手と増田選手、どちらのプレーヤーを見てもバックハンドのお手本になると思います。

 

参考:ソフトテニス動画まとめ!イメージトレーニング【男子シングルス編】

参考:ソフトテニス動画まとめ!イメージトレーニング【女子シングルス編】

 

バックハンドの動作を身に付ける

バックハンドの動作は、何もバックハンドを実際に打たなければ身に付かない訳ではありません。

「素振り」でもスイングを身に付けることはできます。

 

脳は繰り返しによって自然に学習するのでしたね。

ということは、素振りでも何度も行えば、その動作に熟達する効果が期待できます。

 

・ラケットを持ってスイングする

・シャドースイングをする(何も持たず、腕だけ)

・タオルで素振りをする

 

素振りにはこれらの方法が考えられます。

ラケットを振ってもいいですし、室内なら腕だけの素振り、あるいはタオルを使っての素振りがいいでしょう。

 

フォームなどは気にせず、体の自然な動きに任せて気持ち良くスイングを繰り返します。

素振りを行う時にも、理想のバックハンドを打っているところをイメージしながら行うとより効果的です。

これだけでも、バックハンドに求められる運動機能は上がります。

 

・キャッチボールでソフトテニスが上手くなる

・バドミントン経験者はスマッシュが上手い

 

これらの例からも見られる通り、ソフトテニス以外で身に付けた運動機能はスイングに影響します。

実際、歩くこと、走ることは誰もが別の場面で練習済みのことです。

素振りで身に付けたスイング動作も、現実の練習に役立ちます。

 

ここで注意するべきなのは、バックハンドの技術完成には「ボールに合ったスイング」が必要であることです。

この点については、ボールだけに集中して、現実にボールを打って身に付けましょう。

 

「壁打ち」でバックハンド練習を行う

部活動などの練習外でバックハンドが打ちたい場合。

使える場所があるのならば、「壁打ち」でもショットは上手くなります。

 

壁打ちならば相手もいませんし、自分が好きなだけバックを繰り返し打つことができます。

普段の練習ではフォアハンドが多くなりがちなため、意識してバックハンドを多めにするといいかもしれません。

もちろんこの時、ボールだけに集中して体の自動的な反応に任せてスイングします。

 

参考:脳が最速で学習する!ソフトテニス上達の1つ目のポイント「集中」

参考:ソフトテニスは「考えない」方が上手くなる!?センスが覚醒する練習法!

 

終わりに

以上が、バックハンドの練習を最小限に抑えつつ、確実にレベルアップする練習の提案です。

 

途中にも触れた通り、現在できないことを身に付けるためには、その過程として「失敗」があるのはOKです。

上手くなるための練習であれば、ミスショットを含め何度でもバックハンドを打ち、練習中に身に付けるのでいいでしょう。

 

今回の内容は「部活動などでの練習時間外に行える、効果的なトレーニング」と捉えてもらっても構いません。

スマッシュが上手くなりたければ、スマッシュのイメージ→素振り→壁打ちという流れになります(スマッシュの壁打ちは難しいかもしれませんが)。

サーブも、ボレーも、基本的には同じステップで各ショットの動作を作り上げることができます。

 

他の記事とはやや違う視点での内容となりましたが、何かヒントがあれば幸いです。

 

まとめ

●バックハンドはボールだけに集中して繰り返し打つと上手くなる

●スイングを頭で考えて修正しようとすると、脳の自発的な学習を妨げる

●物事が上手くなるためにはトライ&エラー。過程にある「失敗」は成長のプロセス

●バックハンドのイメージを強化すると、現実のプレーとして再現される

●シャドースイング、タオル素振りなどは室内でも行えるトレーニング