ある分野で突出した人物は、「人間が持つ可能性を引き出している」という点で大いに学ぶべきところがあります。
例えば勉強のモチベーションアップの方法が分かれば、それをスポーツに応用できたりします。
今回は体操の内村航平選手を例に、トップアスリートのパフォーマンスの理由を探ります。
内村航平選手とは?
ソフトテニス上達の秘訣を、内村航平選手という傑出したアスリートに学びます。
内村航平選手は1989年生まれの日本の体操選手です。
体操競技に詳しくなくても、名前は知っているという方は多いでしょう。
内村航平選手の経歴
オリンピックでは個人総合での2連覇を含む7つの金メダルを獲得。また世界体操競技選手権で6連覇を含む19個のメダルを獲得。
全日本選手権では前人未到の10連覇を果たしている、日本体操競技界において絶対的な存在です。
水泳のマイケル・フェルプス選手を彷彿とさせる圧倒的な成績を収めている内村選手ですが、その強さの秘訣は何でしょうか?
様々な要素があることと思いますが、今回注目したいのは「イメージ」です。
そもそもスポーツが上達することはイメージ(思考)の働きなしにはありませんが、内村選手は特に意識的にイメージの働きを使っているようなのです。
内村航平選手のイメージ
内村選手は演技に入る前に手を動かしながら体の動きをイメージするそうです。
「手の動きと頭の中の動きを直結させるためにイメージする」ということを、インタビューの中で内村選手ご自身が語っています。
また子供の頃は人形を使ってイメージしていたと言います。
現在も新しい技に挑戦する時には、完璧にイメージできるまで徹底的にイメージトレーニングを繰り返します。
そこまでリアルにイメージが作られると、新しい技の動きが実際にできるようになっているのだとか。
子どもの頃から現在に至るまでイメージトレーニングを徹底している内村選手は、イメージの重要性を理論的にも体験的にも感じているのでしょう。
頭の中で思い描く「イメージ」と、実際に体を動かす「運動」。
これらは、常に頭蓋骨の中に納まっている脳の視点から見ればどちらも「情報」です。
あるのは臨場感という違いだけ。
実際に体を通じて経験することは臨場感が高くリアリティを感じやすい。
反対に言うとイメージに臨場感を感じるのであれば、それは人間の脳にとっては現実だということです。
頭の中でイメージしたレモンを齧ると、実際に体が反応してだ液が出ます。
人間の思考が体に影響を与えている証拠です。
参考:ソフトテニス史上最強!?超一流後衛&前衛の動画でイメージトレーニング!
内村航平選手に学ぶソフトテニス上達法
ここまで内村選手の強さのポイントとして「イメージ」を取り上げました。
ソフトテニス上達に活かすのもイメージです。
全日本の大会で10連覇を果たすほどのアスリートがイメージトレーニングを実践しており、そこに理論的な根拠もある。
ここにスポーツにおけるイメージの重要性が示されていると思います。
ソフトテニスのイメージトレーニング(ビジュアライゼーション)
ソフトテニス上達に有効なイメージトレーニングは以下の2つです。
①ソフトテニス上級者のプレーを繰り返し見る(映像でもOK)
②自分が理想のプレーをしているところをリアルにイメージする
内村選手が行うイメージトレーニングは主に②で、自分の理想の体の動きをリアルにイメージしています。
この方法も非常に有効ですが、まずは①に挙げた上級者のプレーを繰り返し見ることを重視してください。
ハイレベルなソフトテニスのイメージは自分の想像だけで作り上げるより、上手い人の動きを「見る」方がよりリアルに感じられるからです。
イメージで大切なのは臨場感です。
ソフトテニスと自己イメージ
イメージは映像だけではなく、「自己イメージ」という点も重要です。
「自分はどのような人間か」という自分に対する自己評価=自己イメージを高めると、現実の自分はそのイメージに近づこうとします。
自己イメージを上げないまま無理に行動を変えようとすると、無意識の強力な働きによって、元の自己イメージの方へと引き戻されます。
よくダイエットをするとリバウンドをして元の体型に戻ると言われます。
リバウンドが起きる原因は脳にあり、元の体型が維持されるべきという認識によるものと考えられます。
ソフトテニスが上手くなるためには「私はソフトテニスが上手い!」という自己イメージをリアルに感じること。
このとき脳の自然な働きによって、好きな漫画やアイドルの情報が自然に頭に入るように、ソフトテニスの上達に必要な行動が引き起こされます。
参考:脳機能が理想のプレーを実現!ソフトテニス上達の2つ目のポイント
まとめ
●体操界で無類の強さを誇る内村航平選手の強さの秘訣は「イメージ」
●イメージは現実(体)に影響を与える
●ソフトテニスのイメージトレーニングは以下の2つ
①ソフトテニス上級者のプレーを繰り返し見る(映像でもOK)
②自分が理想のプレーをしているところをリアルにイメージする
●イメージは映像だけでなく自己イメージも重要
●「自分にはできる」という高い自己イメージが高い能力の獲得を促す