本記事では、ソフトテニスの試合で後衛ストロークを打ち分けるためのポイントを解説しています。
ダブルスの試合では後衛と前衛に分かれてプレーする雁行陣(がんこうじん)が基本です。
ダブル後衛・ダブル前衛などの平行陣(へいこうじん)のスタイルをとるペアもいますが、雁行陣と比べると今のところ少数になるでしょう。
本稿では雁行陣の後衛がラリーすることを想定して、相手前衛をかわしながらラリーするための方法を考えてみます。
「前衛をかわす」と表現しましたが、実際には前衛に取られることを気にしすぎないことも重要です。
ストロークという意味では、前衛のレシーブなどにも有効です。
後衛が相手をかわしてラリーするためには?
ソフトテニスの試合中、後衛はストロークでラリーを行います。
前衛につかまる場面があるのは仕方がないですが、最小限に抑えたいのが本音ですよね。
後衛はゲーム中、前衛プレーヤーが前に立っている展開でストロークを打つことが要求されます。
相手前衛が前にいる状況でラリーをするとき、意識するべきことはなんでしょうか?
それはこちらの2つです。
■ストローク打ち分け術
①ボールに意識を向けて、相手前衛は周辺視野で「見える」のに任せる
②前衛を気にするより「自分のベストなショット」を打つ
2つを順番に確認していきましょう。
①ボールに意識を向けて、相手前衛は周辺視野で「見える」のに任せる
後衛がストロークを打つ時、相手前衛の動きは意識して視線を向けて「見る」のではありません。
視野の中心に置くのはボールです。
ボールをよく見て、ボールに意識を集中させている状態で、相手前衛は周辺視野で「見える」のに任せます。
硬式テニスのデータですが、インパクトは1000分の4~6秒という極めて短い時間の間に行われます(ソフトテニスはインパクト良ければすべて良し!)。
一瞬の出来事ではありますが、ショットにおいてはインパクトこそが最重要です。
なぜならプレーヤーがボールに影響を与えられるのは、ラケットとボールが接触しているインパクトの瞬間だけだからです。
ボールの軌道はインパクトで決まります。
「インパクトが極めて短い時間の間に行われること」と「インパクトの重要性」。
これら2つのことを考えると、前衛に視線を向けて「見て」打つというのは現実的ではありません。
後衛が意識して見るべきものはボールです。
周辺視野で見えているだけで相手の前衛の動きに対処できるのか?という疑問もあることでしょう。
ですが実際には、周辺視野に入っているだけの情報もきちんと処理されています。
書店やレンタルCD/DVD店で商品を眺めている時のことを思い浮かべてみてください。
意識して探していなかった商品でも、自分の関心が強いものはパッと目に入って来ませんか?
本人が気づいていないところでも無意識が情報を処理している証拠です。
そして無意識の働きが高まりやすいのが一点に集中している時なのです。
つまりボールに意識を集中して打つというのは、単にインパクトを重視するからではありません。
集中状態に入り、無意識がいくつもの情報を同時に処理する状態を作る方法でもあるのです。
ボールを正確にコントロールしながら相手前衛の動きにも対処する。
このような同時処理を行うにも、ボールに集中することが有効な方法ということになります。
ソフトテニス上級者が行っている「無意識プレー」について知りたい方は、ソフトテニスが上手い人が本当にしていることとは?をご参照ください。
参考:【ソフトテニス×脳科学】後衛が最短ルートで上手くなる練習法とは?
参考:「モンスター」が目覚める!?睡眠から分かるソフトテニス上達のコツ
②前衛を気にするより「自分のベストなショット」を打つ
後衛のストロークで優先したいのは、自分が狙ったボールが打てることです。
皆さんは「ラリー中に相手の前衛が気になって思うように打てない」という経験がありませんか?
前衛にとっては相手後衛にプレッシャーを与えるのも役割の一つ。
ソフトテニスのゲームにおいて、後衛がプレッシャーを感じるのは当然起こり得ることです。
後衛が、相手前衛の動きとは別のコースに打ってラリーを続ける。
これができれば理想的ですが、実際には男子の船水選手や女子の林田選手など、全日本の頂点に立つ後衛でも前衛に取られる場面はあります。
前衛に取られてもトッププレーヤーが勝てるのはこのようなプレーをするからでしょう。
■トップ後衛のプレー
・前衛に取られることもあるが、確率が低い
・相手前衛の動きに関わらず自分のベストなショットが打てる
後衛が前衛に捕まる確率が低いプレーをするためには、先ほどのポイント①ボールに意識を向けて、相手前衛は周辺視野で「見える」のに任せることが有効です。
相手の動きを直観的に察知してストロークが打てるからです。
ポイントの②で関心があるのは、前衛の動きと関係なく、自分のベストなストロークが打てることです。
「相手の前衛の動きを気にしてミスをする」より「相手前衛の動いた方には打ったが、ボールはコートに収まっている」方が良いのは明らかですよね。
前衛が動いた方に打ってもボレーやスマッシュをフォローできる時もありますし、相手がミスする可能性もあります。
相手前衛の動きを気にするあまり、後衛がネットやアウトをすることを避けるべきです。
「試合中に相手前衛に取られるのは仕方がない」ということを受け入れて、相手が動いても自分のベストなストロークができることを目指しましょう。
自分のベストなショットを打つ方法は先ほどと同じ「ボールに集中すること」です。
ボールに意識を向けて集中していれば正確なインパクトができ、前衛の動きに関係なく自分のベストなボールが打てます。
ボールへの集中を高める方が結果的に前衛をかわしやすくなるのは前述した通りです。
・相手前衛の動きは「見る」より周辺視野で「見える」感覚
・ストロークの打ち分けは頭で考えず、体の直観的な動きに任せる
・ボールをよく見て自分のベストなショットを打つことが最優先
参考:脳が最速で学習する!ソフトテニス上達の1つ目のポイント「集中」
参考:【ソフトテニス×脳科学】安定したストロークを打ち分ける「思考法」!
まとめ
●ソフトテニスで前衛をかわしてラリーする2つのポイント
①ボールに意識を向けて、相手前衛は周辺視野で「見える」のに任せる
②前衛に取られることを気にするよりも「自分のベストなショット」を打つことが優先
●ボールに意識を向けて正確にインパクトをすることが、結果的に前衛の動きをかわし自分のベストショットを生み出す
●相手前衛を気にしてミスをするより、自分のボールを打って前衛に取られる方がベター