本記事では、テニスを中学校・高校から上手くなる方法を解説します。
中高からのスタートでは経験者との差を感じてしまうことがあるでしょう。
どうすれば中学校・高校からのスタートでテニスが上手くなれるのでしょうか?
ジュニア経験者にとってはさらなる飛躍に繋がる内容になっています。
テニスを中学生・高校生から始めて上手くなる方法
テニスは中学校・高校から始めて上手くなることができます。
中学校でテニスを始めて全国まで勝ち上がるプレーヤー。
大学や社会人から頭角を現すプレーヤー。
現実にジュニア経験者でなくても上手くなる人の例はいくらでもあります。
スタート地点に関わらずテニス上級者になることは十分に可能です。
テニス上達の鍵は体の仕組みに合わせて練習すること
どうすればテニスが上手くなれるのでしょうか?
体のメカニズムに合わせた方法で練習することが大切です。
今回は特に「脳」を上達の中心として考えていきましょう。
体を動かす運動でも、学習するのは脳。
「テニス上達の最短ルート」=「脳がテニスを学習するメカニズムに合わせた方法」
「上手い人は陰で努力している」
「意識して行えば練習の効果は上がる」
よく言われるアドバイスを真面目に実践しても、現実に上手くなる人は少数です。
本当に重要なのは正しいルートで練習を行うこと。
レベルアップという目的地へと進みたいのに間違ったルートを進むと効果が得られません。
テニスが最速で上手くなるためのポイント
脳科学をベースにしたテニス上達のポイントはこちらです。
■テニス上達のポイント
①イメージを高める
②ボールに集中する
脳は人間の体の司令塔の役割を担っています。
「自分はこういう人間だ」というイメージが書き換える。
すると脳は高められたイメージに現実の自分を合わせようと働きます。
学習の機能を担っているのは脳です。
つまりテニス上達は脳のメカニズムに沿って進んでいくことになります。
脳のメカニズムに合った方法で練習を行えば誰でも最速で上手くなります。
次章で詳しく見ていきましょう。
・ジュニア経験がなくても上手くなる例は現実にある
・テニスの技術を学習するのは脳の働き
・脳の仕組みを活かした正しいルートで練習する
イメージを高めるとテニスが上手くなる!
テニス上達のためにはイメージの働きが重要です。
ここで言うイメージには主に2つの面があります。
■2種類のイメージ
・映像:頭の中で思い描くビジュアルな想像
・セルフイメージ:「自分はどういう人間か」という深層レベルの信念
前者はスポーツのイメージトレーニングなどで連想するような意味での映像イメージ。
後者は心理学などで語られるような、心の内側にある自己評価としての自己イメージ。
実践ワークを行えば一方のイメージでも効果があります。
できれば両方とも取り入れましょう。
イメージトレーニングでテニスが上手くなる
テニスはイメージトレーニングで上手くなります。
イメージでの体験はスポーツ上達に高い効果をもたらすのです。
脳は現実とイメージを区別していません。
映画を見て感動して涙を流すとき、脳にとっての現実はスクリーンの上のフィクションです。
リアルなイメージはときに実際の練習以上の効果をもたらします。
イメージトレーニングは大きく2つに分けられます。
■テニスのイメージトレーニング法
・テニス上級者の動きを見る
・自分のプレーをイメージする
まず行いたいのは「テニス上級者の動きを見ること」です。映像でOKです。
トップ選手の動きを見るだけでその動きは脳内で仮想体験されています。
脳には「ミラーニューロン」と呼ばれるシステムがあります。
ミラーニューロンは「人の動きを見ると自分がその動きを行っているかのように活性化する」神経細胞の働きです。
自分が理想的なプレーをしているところもイメージしてみましょう。
イメージには五感を使って臨場感を強めていきます。
「○○大会の決勝戦。シューズがコートを踏む感触。ボールを完璧にインパクトした快音…」
映画の例のようにリアルなイメージは体へと伝わります。
現実のプレーがイメージの方へと近づいていくのです。
セルフイメージが人生を決める
もう一つのイメージは「セルフイメージ」です。
私たちは無意識にセルフイメージに合わせた選択・行動を取ります。
皆さんにも毎日の通勤・通学など、無意識に行っている動作があることでしょう。
価値判断もセルフイメージに照らして行われています。
脳の基本は現状維持。
ホメオスタシス(恒常性維持機能)が心理的な面にまで広がっているのが人間です。
脳は「飛躍的な成長」よりも「これまで通り(セルフイメージ通り)」を選びます。
それが生物の生存に有利だったからでしょう。
昨日と同じ今日、今日と同じ明日を私たちに見せようとします。
現状から離れて成長するには?
脳が維持しているセルイメージの側を書き換えることです。
現状を維持する力を逆向きに利用して目標へと向かいます。
脳内のイメージが高まれば自然に意欲が湧き行動が変わります。
セルフイメージを高めるとは簡単に言うと「自信を持つこと」です。
自信を持つことでイメージに相応しい能力が後から身に付いていきます。
目標の達成方法は後から見えてくる!
脳にはラス(RAS)と呼ばれるフィルターがあります。
自分にとって重要な情報だけを認識し、それ以外は盲点になっています。
私たちが見ている「世界」はセルフイメージに合った情報の集まりです。
同じ時間に同じコンビニに入っても、人によって目に入る商品は違います。
脳の重要性が違うから認識できるものが違うのです。
セルフイメージを高めると、脳は高いイメージを実現するための情報をキャッチし始めます。
反対に「ジュニア選手には勝てっこないよ」と思っていると脳はそのイメージを実現しようとします。
自信=イメージが脳のリミッターを外す鍵です。
・人間はセルフイメージ通りになる
・テニスに自信を持てば能力は後からついてくる
・目標達成のために必要な情報が後から見えてくる
テニス上達の最短ルート
テニス上達には正しいルート=正しい方法で練習すること。
「練習しているのに上手くなれない…」。
これはと練習の方法が間違っていることが原因です。
テニスの練習方法を旅行に例えると…?
テニス上達を目標地点として旅行の例で考えてみましょう。
現在「東京」にいて「青森」まで旅行に行きたいとします。
そこで青森に行きたい気持ちを持って、とにかくバスや電車を乗り継いでいく…
「とにかくバスや電車を乗り継ぐ」というのはおかしいですよね?
これが間違った方法で努力を続けることなのです。
青森という目標地点に到着するためには「正しい方向」に向けて移動する必要があります。
時間をかけて東京から南に進んでみても、青森からは離れるばかりです。
また「継続」も重要な要素になります。
正しいルートでもすぐに移動をやめると目的地には辿り着けません。
「東京」=「現在地」。現在の自分。
「青森」=「目的地」。未来に自分が目指したい自己像。
「東京」は皆さんの「現在地」。
「青森」は向かいたい「目的地」をそれぞれ表しています。
テニスに置き換えれば「現在のレベル」と「理想のプレーヤー像」となります。
正しい方向=方法で練習を継続することがレベルアップの必須条件です。
テニス上達の最短距離!
テニス上達は正しい練習方法を行うこと。
そして正しい練習方法は脳のメカニズムに合った方法です。
脳の仕組みに合わせることは勉強・芸術などでも同じです。
学習を行うのは脳だからです。
脳の学習メカニズムを押さえよう
脳の学習の基本は「反復練習」です。
自転車などが分かりやすい例です。
本人にも乗り方が分からなくても、繰り返しで脳が自然に学習しています。
学習とは脳の神経細胞ネットワークが作られることです。
脳神経の回路をトレーニングすることが反復練習。
興味を持って繰り返すことで脳は自然にネットワークを発達させてくれます。
脳科学を活かしたテニス練習法
テニスは「反復練習」で上手くなります。
自転車の例と同じで「理屈は分からなくても感覚としてできる」という実感になるでしょう。
「反復練習で上手くなるなら皆上手くなっているのでは?」
この疑問は正しいもので、正しい練習方法という要素が必要です。
先ほどの「東京→青森」の例では継続してるが、方向が間違っている状態です。
ではテニス上達の正しい練習方法とは?
「ボールに集中」することです。
ボールに集中して反復練習を行うことがテニス上達の秘訣です。
テニスは常に「ボールに合わせた動き」が必要です。
ボールに合わせたフットワークと、ボールに合わせたスイングです。
ボールに合った動きを行うには脳がボールの動きを感知しなけばなりません。
脳は意識を集中している対象を重要と感じて記憶します。
なのでボールに意識を集中して脳に情報を送ります。
先ほどラス(脳のフィルター機能)について書きました。
ボールに意識を向けなければ、脳はボールの情報を重要だと認識しないのです。
自分が打ったボールをよく見ることが上達スピードを上げるコツです。
ショットの結果を脳が受け取りフィードバックで学習が進むからです。
飛んでいくボールには集中が下がる場合が多いので、意識してボールを見るようにしましょう。
・テニス上達は正しい練習方法の実践が大切
・脳は反復練習で自然に学習する
・「ボール集中」して練習するとスイングが無意識に最適化されていく!
まとめ
●テニスは中学校・高校からでも上達できる!
●【テニス上達の2つのポイント】
①イメージを高める
②ボールに集中する
●セルフイメージを上げれば後から能力が身に付く
●脳は繰り返しで自然に学習する
●「ボールに集中」を習慣化するとテニスの感覚が磨かれる