本記事では、ソフトテニスで天才的なプレーヤーになるための練習方法を探ります。
天才というと生まれついて身に付いた才覚であって、多くの人には手が届かないものだというイメージがあるでしょう。
しかし「天才」と呼ばれるような才能は、皆さん一人一人の中にもともと備わっています。
人間が生まれつき持ったポテンシャルはソフトテニスという枠を超えた広大なものです。
皆さんご自身の中に天才が眠っている根拠を確認しながら、その豊かな才能を引き出す方法を考えていきましょう。
ソフトテニスの「天才」になることは可能なのか?
流れるようなフォーム。正確なボールコントロール。
ソフトテニス上級者のプレーを見ると「自分もあんなプレーがしてみたい!」と思いますよね。
一方で「あんなプレーができるのは一部の人たちだけ。自分には無理だ…」と感じてしまうかもしれません。
実際、上記のようなハイレベルなプレーができている人は一握りに留まっている実状があります。
それでは、どうして一部の人しかソフトテニスが上手くならないのでしょうか?
その理由は、上級者だけが「ソフトテニスの正しい上達法」を実践しているからです。
ソフトテニスが上達するか否かは才能ではなく方法の問題です。正しく練習すれば誰もが上手くなることができます。
生まれつきソフトテニスが上手くなる人とそうでない人が決まっているはずはありません。
人間の脳が持つポテンシャル
人間の脳は100%のフルパワーで働くと、本人が餓死してしまうほどのエネルギーを使うと言われています。
裏返せば、人間の中には使われていない処理能力がまだまだ残されているということです。
これは一部の天才と呼ばれる人の話ではなく、人間が全員持っている脳の話です。
人間は大きな潜在能力を備えているのが現在までに確認されている事実です。
ソフトテニスは正しく練習して潜在能力を引き出せば、誰でも上手くなることができます。
脳が持っている可能性を本当に引き出せるなら、天才になることも夢物語ではなく現実の話です。
脳の潜在的なエネルギー消費量とは別に、脳の可能性を示す例をご紹介します。
「サヴァン症候群」と呼ばれる方々がいます(単にサヴァンと言われる場合もあります)。
サヴァン症候群とは?
サヴァン症候群の方の中には、このような能力が認められています。
■サヴァン症候群の例
・一目見ただけのものを、後から正確に思い出すことができる。あるいは絵に描くことができる
・日付を聞くと、その日が何曜日かすぐに分かる「カレンダー計算」ができる
・一度聞いたピアノ曲を正確に再現できる。あるいはアレンジして演奏ができる
・共感覚がある(五感のクロッシング。音を聴いて色を感じる等)
上記はいずれも一般には考えられないような脳の機能だと言えるでしょう。
他にも円周率を2万桁以上も暗唱、10カ国語以上を話せる、など様々な例が報告されています。
サヴァン症候群は言語的な能力よりも数学・絵画・音楽・詩・計算など、芸術や感性に関わる傾向があるようです。
(サヴァンと言われる方の中でも、人によって得意な分野もレベルも大きく異なります。説明のために分かりやすい例を挙げましたが、多様な個性があります。)
多くの場合、サヴァン症候群は生まれつきの脳の特徴が原因とされています。
しかし中には後天的サヴァン症候群と呼ばれる、生まれつきによってではなくサヴァンの特徴を獲得した人たちがいます。
後天的な獲得の例があるということは、サヴァンの卓越した資質でさえ誰もが可能性として秘めているということです。
スポーツが上手くなる可能性が自分に備わっていることは、人間のポテンシャルからすれば自然なことではないでしょうか。
現実には一人一人に「天才性」が秘められていると考えられ、それは実例を挙げてご説明した通りです。
ソフトテニスの天才になる方法とは、本来自分が持っている潜在能力を引き出すことです。
参考:「モンスター」が目覚める!?睡眠から分かるソフトテニス上達のコツ
ソフトテニスの「天才」になる練習方法!
前章では、一人一人の人間に天才的な可能性があると考えられることを述べました。
そこで関心が湧くのはもちろん「どうすれば自分の中に眠っている才能を開花することができるのか?」ということでしょう。
自分の潜在能力を引き出すことは多くの人にとって魅力的なことです。
ここからはソフトテニスについて才能を引き出す方法にできる限り迫っていきたいと思います。
ソフトテニスの天才を呼び覚ますためには?
現在伸び悩んでいる人から見ると、上級者は到底手の届かない存在に映るかもしれません。
しかしサヴァン症候群の方々の例などには、私たち人間の脳が持つ潜在的な能力が示されていました。
繰り返しますが、ソフトテニスが上達する可能性は一人一人に備わっています。
「才能の差」や「見えないところでの努力」という言葉は、ソフトテニスの実力差について表す時に聞かれるものです。
私としては、これらの言葉は原因が分からないことについて、説明の代わりに使われているように思われます。
真面目に練習に取り組んでいるのに「努力量の違い」と言われても説明にはなりません。
また才能という言葉を持ち出すことは、練習の効果そのものを否定することにも繋がります。
そうではなくて、プレーヤーに現実に起きていることとしっかりと向き合い、その解明へと向かいましょう。
ソフトテニスの上達に差が出る最大の要因は練習方法です。
効率の良い方法を実践すれば憧れでしかなかったプレーが現実に可能になります。
引き出すのは「脳のポテンシャル」ですから、「脳の仕組みに合った練習」が鍵となります。
ストロークでもボレーでも、脳が学習するという意味ではそのプロセスは同じものです。
ここからはソフトテニスで自分の天才性を目覚めさせる練習方法を確認していきましょう。
練習法①ソフトテニスを楽しむ
人間は好きなことや楽しいことをしている時に高い能力を発揮します。
本気でソフトテニスが上達したいからこそ、ソフトテニスを楽しみましょう。
プレーそのものを楽しむことで日々の練習メニューの効果が上がります。
ハーバードビジネススクールが行った研究では以下ことが確認されたそうです。
人が「~したい」=「内発的動機」で活動するとき、「~しなければならない」=「外発的動機」で活動するときの756倍の生産性になる。
「スポーツは楽しいことばかりでは上達できない」。「したくないことを頑張るから上達できる」。
このような言葉はは一見もっともなように感じられますが、事実は違っています。
先ほどの実験や、日々の経験に照らしても、好きなことをしている時に高い能力を発揮することができています。
嫌々勉強しているときと、好きなゲームや漫画に没頭しているときでは、ゲームや漫画方が遥かに学習効率が上がっています。
好きなことは止められてもつい行ってしまうもので、情報がスラスラと頭に入ってきます。
「頑張る」という意識もなく自然と取り組んでしまう状態こそ、本当の意味でのモチベーションです。
ソフトテニスで自分が持つ豊かな才能を開花させるためには、ソフトテニスそのものを思い切り楽しむことが大切です。
練習法②エフィカシー(自己評価)を上げる
高い能力を獲得するためには高いエフィカシー=自己評価が不可欠です。
高いエフィカシーの必要性は、勉強、スポーツ、芸術などあらゆる分野において共通しています。
人間の脳はエフィカシー通りの自分を維持しようと無意識に働くからです。
「自分はソフトテニスが上手い」というエフィカシーを持てば、脳はイメージの自分を実現します。
簡単に言えば自信を持つことです。
エフィカシーを先に上げてしまえば、ソフトテニスが上達するための情報も後から見えてきます。
脳にはRAS(ラス)と呼ばれるフィルター機能があり、自分にとって重要な情報を自動的に集めてくれるからです。
能力が先にあって自信を持つと考えがちですがこれは逆です。
実際には自信があるから能力が身に付くという順番になります。
脳は体の司令塔のような役割を担っています。脳内で高いエフィカシーが維持されれば、その自己評価に相応しい行動や能力が後から選択されます。
練習法③集中する
脳はある対象に集中しているとき学習効率が高くなります。
これは①「ソフトテニスを楽しむ」にも関係することです。好きなことに没頭すると余計な情報がシャットアウトされ、脳が効率良く情報を処理します。
反対にしたくないことを行うと、別のことに気を取られて集中ができず効率は上がりません。
ソフトテニスのプレー中はフォームや戦術について考えるのをやめ、目の前のプレーに集中することが大切です。
「何に対して集中するのか?」というと、ソフトテニスでは「ボールに集中」します。
ボールという一点に意識を集中することで、不要な情報をシャットアウトしてプレーに没入することができます。
「ボールへの集中状態」を繰り替えして習慣化しましょう。
ボールに集中することを実践すっれば同じ練習メニューを行っても脳の学習スピードが飛躍的に上がります。
脳がボールの動きを情報(データ)として受け取り、正確かつ自動的に軌道を修正し始めるのです。
始めのうちはボールに集中しても効果が感じずらいと思いますが、続けているうちに効果が出てきます。
まとめ
●人間は全員が極めて優れた潜在能力を脳に秘めている
●才能があるかないかではなく、持って生まれた才能を引き出すか引き出さないか
●ソフトテニスの上達は脳の働き→脳の仕組みに合った練習によって可能性は引き出される
●自分の中に眠るソフトテニスの天才を目覚めさせる方法
①ソフトテニスを楽しむ
②エフィカシーを上げる
③集中する