本記事では、テニスが上手い人がどのようにプレーしているのかを解説しています。
テニス理論の多くは打ち方=フォームを指導するものでしょう。
しかしフォームを学ぶ方法ではソフトテニスが上手くなるのは困難です。
テニスが上手い人が「本当に」プレー中にしていることとは何なのでしょうか?
テニス上級者が本当にしていること
一般的なテニス理論が正しければ、悩むことなく皆が上手くなれるはずです。
しかし、真面目に練習している人が伸び悩んでいるのが現実です。
テニスが上手いプレーヤーが本当に行っていることは何でしょうか?
テニスが本当に上手くなるためには?
皆さんはこのようなアドバイスを聞いたことがあるかもしれません。
「しっかりフォームを意識して打とう」
「同じ練習でも、どれだけ考えて行うかによって差が出る」
これらはテニスが上達できない意識です。
考えること自体は重要です。
物事について自ら考える態度がなければ、他人に与えられた価値観を反復することになります。
テニスも正しい理論を学ぶことは上達スピードを上げます。
しかし考えることが常に問題解決の方法になるわけではありません。
思考がその時のテーマに合っていなければ、それは雑念です。
例えば大事なミーティングの最中に一生懸命「今日の晩御飯のメニューは何がいいだろうか?」と考えることは、テーマから外れています。
テニスのプレーそのものに意識を向ける
テニスにおいてプレーヤーが避けるべきなのは、プレーに集中するべき時に頭で考えることです。
一見上達のための行為に思えますが、かえってその妨げとなります。
プレー中は、今目の前で展開している「プレーそのもの」に意識を集中する必要があります。
フォームなどを「考える」のは「プレーそのもの」から意識が離れた状態です。
テニスの一つのショットは、一つ一つ頭で考えて行えるようなものではありません。
上級者は体の直観的な判断に身を任せることで高い技術を身につけています。
テニスではインパクトは1000分の4~6秒という一瞬の出来事です。
インパクトの瞬間にラケット面とボールの接触を正確に行う。
このような精密な動作の連続が、ソフトテニスのラリーで行われていることです。
しかも、これはあくまでスイングだけに注目した場合です。
現実の試合ではフットワークや相手プレーヤーの動きなども含めて、最適な動作を繰り返すことが求められます。
テニスのプレーをフォームを意識しながら行うと、このようになります。
「テイクバックを気にしながら、フットワークやスタンスを意識する。さらに体重移動や体の回転を使いながら相手の動きを見て、1000分の4~6秒の間と言われるインパクトを正確に実現する」
テニスのプレーはフォームを意識して行えるものではないことがよく分かります。
無意識を活かせばテニス上級者に!
ではテニスが上手い人が本当にしていることとは何でしょうか?
それは「無意識」を使うことです。
プレーを意識的に行うのではなく、体の感覚によって行っています。
無意識は複数のことを同時にこなす=並列処理が得意です。
無意識では呼吸をしながら、心臓を動かし、車を運転しながら助手席の人と話したり、平気でできます。
意識の上ではできないはずのソフトテニスのプレーも、無意識の働きで可能になります。
テニスのプレー中にすべきことは、意識の上での雑念をキャンセルし、無意識の働きを最大限活かすことなのです。
参考:「モンスター」が目覚める!?睡眠から分かるソフトテニス上達のコツ
テニスが本当に上手くなるためには?
テニスのトッププレーヤーは無意識でのプレーができます。
反復練習によって体が自然に反応しているのでしょう。
本章では体の無意識的な働きについて理解し、それを活かす実践法を押さえましょう。
体の無意識の働き
無意識の働きは日常の例からも確認できることです。
例えば「スマートフォン」の文字入力。
スマートフォンで文字を打つ動作は始めのうちは難しく感じられます。
一つ一つ文字の位置を確認しながら、ゆっくりと打っていきます。
慣れてくると体が勝手に動くような感覚で文字入力ができるようになります。
「どの文字がどの位置にありますか?」と聞かれれば、頭で考えるというよりは体の動作から逆算して考えてしまうはずです。
無意識化された動作はスピーディかつ正確に行われます。
トッププレーヤーの流れるような動きは、無意識でこそ可能になるものです。
フォームを一つ一つ意識していては到底できません。
テニスで無意識を活かす方法!
どうすれば無意識をテニスに活かせるのでしょうか?
それは「ボールだけに集中する」ことです。
人間はある一点に集中することで、それ以外の思考(=雑念)から離れることができます。
ソフトテニスのプレー中は、ボールという対象に意識を向けることを実践してみてください。
ボールという一点に100%意識を注ぎます。
フォームなどは気にせず体の自然な反応に身を任せてスイングしまましょう。
ボールに意識を向けるだけで普段より体がスムーズに動いて気持ちよくショットが打てるはずです。
ボールへの集中を継続すると脳の学習はさらに加速します。
ボールをコントロールするための感覚は磨かれ自動的に狙ったところへボールが飛んでいくようになります。
参考:脳が最速で学習する!ソフトテニス上達の1つ目のポイント「集中」
まとめ
●テニス上級者のプレーは無意識
●ショットを一つ一つ意識して行うのは現実的ではない
●無意識下された動作は早くて正確に行われる
●一点に集中することで意識で考える働きを抑え、無意識の直観的なプレーが可能になる