テニスのフォームの悩みを解決しよう!

テニスのフォームの悩みを解決しよう!

本記事ではテニスのフォームについて解説しています。

テニスの指導ではフォームを重視することが多いのではないでしょうか。

フォームを覚えて上手くなるのならいいのですが、実際には上達が感じられない場合も多いようです。

練習を続けるうちに「上手くなりたいけど、どのようなフォームで打てばいいのか分からない…。」という悩みを持つこともあります。

今回はそのようなフォームの悩みを解決することを目指します。

テニスのフォームとは何か?

本稿はテニスのフォームの悩みを解決することを目的としています。

具体的な方法の前に「テニスのフォームとは何か?」から考えてみましょう。

 

「フォーム」を言い換えれと「型、形」。「テニスの各プレーにおける、体の動きの形」のことです。

スイングには大きく分けてテークバック、インパクト、フォロースルーという流れがあります。

これらに対し、「テイクバックの形」「フォロースルーの形」などを考えるのがフォームです。

 

テニスの指導はフォームを中心としたものが多いように思われます。

しかし「フォーム中心の指導」はテニスの上達が難しい方法だと思います。

フォームという形を意識しながら練習すると、上達が妨げられる可能性があるのです。

 

フォームを意識する練習の効果を考えるとき参考になるのは以下の2つの点です。

■フォーム理論を考えるポイント

①フォームを意識した練習で上達しない人が多い

②「フォームを意識して上達する」は理論的に問題がある

2つを順番に見ていきましょう。

理由①フォームを意識した練習で上達しない人が多い

先述の通りこれまでの指導はフォームを中心としたものが多いはずです。

フォームを意識することがテニス上達の正しい方法なら、多くの人がそれによって上達しているはずです。

しかし実際には上達を実感できないプレーヤーは後を絶ちません。

・フォームを意識しても上達スピードは変わらない

・テニス上級者が上手くなる原因は他にある

・人間の体は無意識の感覚で動いている

以上のようなポイントが浮かび上がります。

 

「フォームを意識することは大事だが、フォームを意識すれば誰もが上手くなる訳ではない」と考える方がいるかもしれません。

ですがこれでは「フォームを意識することにはあまり上達の効果がない。上達の原因は他にある」と言っているのと同じです。

フォームを意識する場合と意識しない場合とを比べて、前者が高確率で上達しているのなら分かります。

ところがフォームを意識して練習するプレーヤーの多くはむしろ悩みを深くしている場合が多く見受けられます。

フォームがテニス上達のための正しい要素ならば、それによって高い確率で上達しているはずです。

 

私たちは皆が日本語を話し、歩行し、自転車に乗ることもできます。

皆と言うと語弊がありますが怪我などの事情がなければ多くの人ができることでしょう。

誰もが言語や自転車は身に付ける素質が備わっているのに、テニスの上達は一握りの人しかできない。

その理由はテニスの練習方法が間違っているからです。

以上のように「多くの人が上達できないテニス界の現状」「フォームで上達するという理論」の間には矛盾があります。

理由②「フォームを意識して上達する」は理論的に問題がある

フォームでテニスが上達するというのは理論的に無理があります。

・スイングは形ではなく「ボールを打つ機能」が重要

・ハイレベルなプレーの本質は外側ではなく内的メカニズム

詳しくは次章で説明していますが、そもそも人には直観的に体を動かす働きがあります。

またテニスが上手い人のフォームは「形」ではなくその「機能」にこそ本質があります。

体がリラックスして連動した動きが使えること。

このような機能面がテニスのスイングにおいて重要なことです。

 

外から見たフォームを似せようとしても、その内容は全く違ったものになる可能性があるのです。

スイングの目的は形ではなくナイスボールを打つこと。

フォームはあくまでボールを打つための手段です。

人の脳や体の仕組みに反して外側の形だけを真似しようとしても、上達が難しいのは当然のことだと言えるでしょう。

 

以上がフォームによる上達が難しい2つの理由です。

テニスが練習をしても上手くならないのは、フォームで上達するという方法自体に誤りがあるからです。

フォームの悩みはフォームを考えることによっては解決ができません。

現在フォームで悩んでいる人は、どうすればそれを解決できるのでしょうか?

それは理論的に正しい方法でテニスの練習をすることです。

 

Point

・「フォームを意識する」方法は経験的・論理的に問題がある

・運動は無意識に行われている部分が大きい

論理的に正しい方法でテニスは上達する

参考:前衛・後衛に共通するソフトテニスが上手くなることの「本質」とは?

テニス上達に本当に大事なこと

前章ではテニス上達に大事なことがフォームではないと確認してきました。

では上達に本当に大切なこととは何でしょうか?

テニスの技術の本質は感覚!

テニス上達に本当に大事なのは「感覚」です。

感覚を磨くことがテニスが上達するために必要なことです。

感覚というと「一部の才能がある人間だけのもの」と思われますがそうではありません。

スポーツの感覚は正しい方法で継続して練習することで、誰でも磨くことができる技術です。

・テニス上達に大切なのは「感覚」

・自転車の例のように体の感覚は常に働いている

感覚は正しい練習によって誰でも身に付けられる

 

脳は繰り返しによって自動的に学習する性質があり、テニスも反復練習で自然と上手くなることができます。

頭でフォームを考えながら練習すると本来体が持っている自然な感覚を活かすことができません。

上手くなるために考えていたつもりが、むしろ脳の学習を妨げる原因になっていると考えられるのです。

 

感覚が誰にでも身に付くことは皆さんご自身すでに体感していることです。

例えば自転車に乗るときは「感覚」でバランスを取り、「感覚」でカーブを正確に曲がります。

「感覚」という言葉を「直観」「無意識」という言葉に置き換えることもできます。

これらは単純に言うと「慣れ」です。

自転車に乗るフォームがあるとすれば、練習によって体が慣れて自然と身についたものです。

日本語の文法についても同じです。あとから調べてみると語順などのルールはありますが、私たちはそれを自然に習得しています。

テニスのフォームは上達の結果を見ているだけ

テニスのフォームは自転車の場合と同じです。

テニス上級者は正しい方法で練習を続けた結果として自然に無駄のないスムーズな動きが身に付きます。

結果的に身に付いた効率的な動きを後付けで説明したものがフォームです。

・テニス上級者は練習によって体の動きが効率化されている

・フォームは練習の結果として現れているものを見ているだけ

テニス上級者はフォームを覚えたから上手くなったのではありません。

フォームは上達の原因ではなく結果です。

 

プレーヤー本人が「自分はフォームを意識することで上手くなった」と思っていても、本当の原因は他にあるでしょう。

そもそもテニスのプレーはフォームを一つ一つ意識してできるものではありません。

1000分の4~6秒と言われるインパクトを正確にこなし、かつフットワークや相手の動きにまで的確に対応する。

上級者のプレーは感覚の世界であり、無意識の世界です。

本当にテニスが上達したいと思うとき目指すべきプレーは感覚的なものです。

テニスの感覚的なプレーを磨く方法とは?

では具体的にどのような練習を行えばいいのでしょうか?

感覚を磨く方法は「ボールに集中する」ことです。

ボールという対象に一点集中することで雑念がキャンセルされ上達が加速します。

フォームを正しく考えることによって解決するのではなく一点集中によって考えることをやめます。

同じ練習メニューも意識の持ち方を変えるだけで、感覚を磨くための内容にシフトすることができるのです。

ボールだけに集中して練習することでテニスの身体感覚が磨かれ、結果として綺麗なフォームが身に付いていきます。

 

Point

・テニス上達に重要なのは「フォーム」ではなく「感覚」

・感覚は反復練習によって誰でも身に付けることができる

「ボールに集中」することで脳がプレーを高速学習する

 

参考:脳機能が理想のプレーを実現!ソフトテニス上達の2つ目のポイント「イメージ」

まとめ

●「フォームを意識することで上手くなる」では現実のプレーを説明できない

●フォームは上級者の上達の結果

●テニス上級者のプレーの本質は「感覚」

●テニスの感覚を磨く方法は「ボールに集中する」こと

ボールに集中することで雑念が減り直観的な運動が身に付く

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