本記事では、ソフトテニス上達の3つのポイントを繋ぐ、重要な要素を解説します。
上達の3つのポイントは 「ボールに集中する」「イメージトレーニングをする」「リラックスする」。
それぞれ別々のもののようですが、実はある共通点があります。
理論をしっかりと理解することは正しい実践に繋がり、練習効果の更なる向上が期待できます。
ソフトテニス上達の3つのポイントに共通するのは「臨場感」
ソフトテニス上達の3つのポイントを、実際の流れに即して表現するとこうなります。
まず自分が理想とするプレーを繰り返し見たり、頭の中で繰り返しイメージする。
プレーに入る前に呼吸を整えて心身をリラックスさせておく。
ボールを打つ時には、ボールだけに集中して体の自然な動きに任せてスイングする。
(プレー中に行うのはボールに集中することだけ)
ソフトテニス上達の中核となるのは「集中・イメージ・リラックス」。
そして、3つのポイントに共通する今回のテーマは「臨場感」です。
臨場感とソフトテニス上達のポイントの関係を、項目ごとに見ていきましょう。
上達のポイント①「集中」
集中とは、ある対象に意識を注いでいる状態です。
集中している時は、ある対象と直接繋がっているような、臨場感の高い状態だと言えます。
ただし「集中しよう」と思うだけでは実際に集中した状態に入ることは難しいでしょう。
そこで1つの「テーマ」=「集中の対象」を設定し、そのテーマだけに意識を向けるようにします。
ソフトテニスで集中の対象とすべきなのはボールです。
プレー中に何かを考えている時は、ボール以外のところに意識が向いています
この場合、ボールに対する臨場感は低くなります。
ボールへの集中によって「今この瞬間のプレー」に対する臨場感が上がり、脳がプレーに必要な情報処理を高速で行います。
ボールに集中することの効果は、プレーへの臨場感という面だけではありません。
「ボールの情報をキャッチする」という役割もあります。
ボールの情報とは、ボールのコースやスピード、回転などです。
ソフトテニスのラリーの中心はボールです。
前衛・後衛というポジションに関わらず、プレーヤーはボールのところへ動き、ボールを打つ。
つまり常にボールに合わせたプレーをする必要があります。
ボールに合わせた体の動きを実現するには、脳がボールの動きを察知しなくてはなりません。
ボールに集中することを習慣化すると、脳がボールの情報を正確にキャッチしてくれます。
上達のポイント②「イメージ」
ソフトテニス上達にはイメージトレーニングが効果的です。
ソフトテニス上級者の動きを繰り返し見たり、自分の理想のプレーを想像することで、現実のパフォーマンスが向上します。
イメージトレーニングの効果の鍵を握るのが臨場感です。
脳は臨場感の高い世界を現実として選ぶ習性があります。
人間にとって「現実」とは、脳が最も臨場感を感じている情報に他なりません。
人間には、小説を読んで感動して涙を流すということがあります。
文字で書かれた物語に臨場感を感じた結果、脳が小説の世界を現実として認識しています。
ソフトテニスの理想のプレーを繰り返し見て、頭の中で鮮やかに思い浮かべる。
自分が目標を達成している姿をリアルにイメージする。
イメージの臨場感を絶えず強化していけば、脳はイメージの方へと無意識に進みます。
上達のポイント③「リラックス」
リラックスも臨場感に繋がります。
例えば映画を見ている時に、椅子が硬く座り心地が悪いと、物語の世界に没入しづらいでしょう。
反対に、快適でリラックスしている状態の時には、脳は高い学習能力・問題解決能力を発揮します。
スポーツのホームとアウェイでパフォーマンスが大きく変わることも、その一例と言えるでしょう。
ソフトテニスもリラックスすることで脳が理想のプレーをより早く学習します。
体の余計な部分から力を抜くことで、そこから力を入れることができるようになります。
リラックスする時の呼吸は「逆複式呼吸」=「息を吐きながら体を緩める」です。
ゆっくりと息を吐きながら、頭のてっぺんから顔、肩…足先と順番に力を抜いていきます。
習慣的に逆複式呼吸を行うことで、より深いリラックス状態でのプレーが可能です。
体の力が抜けた状態に慣れると、スイングはシャープになり、試合展開が高い視点から俯瞰できるでしょう。
まとめ
●ソフトテニス上達の3つのポイント
①ボールに集中する
②イメージトレーニングをする
③リラックスする
●ソフトテニス上達の3つのポイントに共通するのは「臨場感」
●脳は臨場感を感じている情報を現実として認識する
●「今この瞬間のプレーへの臨場感」と「自分の理想のプレーへの臨場感」を強化する