ソフトテニス上達のコツ「イメージトレーニング」の発展形とは?

2020年4月5日

 

今回はソフトテニスのイメージトレーニングについて、少し角度を変えて解説していきます。

別の記事でもイメージトレーニングの効果については触れています。

それらは主に「一流選手の体の動き」を学ぶことを目的とした方法です。

本稿で扱っているのは「一流選手の戦術」をトレースする方法です。

 

ソフトテニス上達のコツ「イメージトレーニング」の方法

ソフトテニスが上手くなるためにはイメージトレーニングが欠かせません。

現実には体を動かさないイメージトレーニングがなぜ有効なのでしょうか?

 

それは、脳は現実と想像を区別していないからです。

 

頭の中で思い描いたこと=イメージが、物理的な身体に影響を与えていることは、プラシーボ効果(偽薬効果)などからも明らかです。

そこでソフトテニスの上達には「イメージトレーニング」を行うことが重要になります。

イメージの世界で起きていることに臨場感を感じれば、現実のパフォーマンスが上がります。

 

「動きをコピーする」イメージトレーニング

「一流選手の動きをコピーする」イメージトレーニングの方法は以下の2つ。

 

①ソフトテニス上級者のプレーを繰り返し見る

②自分が理想のプレーをしているところをリアルにイメージする

 

イメージトレーニングでは試合全体を見るのではなく、選手の「動き」を見ます。

上記の2つの方法がイメージトレーニングの基本です。

今回のメインテーマはイメージトレーニングの発展形ですが、これら2つの方法だけでも十分に効果があります。

 

他人の動きを見ることで、脳は自分がその動作を行っているかのように活性化する働きがあります。

一流選手の動きを見ると、そのプレーをバーチャルに体験することができるのです。

イメージの上では自由にプレーを想像することができ、そのイメージは現実のプレーに影響を与える。

これがスポーツにおけるイメージの強みです。

 

この方法でも試合展開は目に入っていますから、戦術面も学ぶことはできます。

以下に紹介している発展形は、より積極的戦術を脳内にトレースする方法です。

 

「戦術をコピーする」イメージトレーニング

それでは、選手の動きを見るイメージトレーニングの発展形を解説していきます。

選手の動きだけでなく、「試合展開=戦術を積極的に学べる」イメージトレーニングです。

 

イメージトレーニングの発展形!

イメージトレーニングの発展形はこちらです。

選手の動きをただ見るのではなく「次の動きを予想」しながら見る方法です。

 

「自分ならどう動くだろうか?どこに打つだろうか?」と、選手の次の動きを頭の中でシミュレーションしていきます。

言葉で考えるのではなく、選手の次の動きのイメージする感覚です。

 

選手の動きを見る通常のイメージトレーニングは、言わば受動的に見ている状態。

「次を予想するイメージトレーニング」は、積極的にイメージを作っている状態です。

 

ソフトテニスは常に次のプレーを予測しながらラリーをします。

このようなゲームの性質から考えても、選手が動く前にその先を思い浮かべる方法が効果的だと思えます。

 

同じ試合映像を何度も見るのでOK。

予想が外れても気にせず、次のプレーを想像することを続けてみましょう。

繰り返しによって脳が自然と戦術を学習してくれます。

 

ソフトテニスの戦術とは何か?

ソフトテニスの試合では、「技術」「戦術」の両方が大切でしょう。

これらの2つは繋がっているものではありますが、ここでは説明のために分けて扱います。

 

ソフトテニスの試合で勝つためにまず身に付けたいのは技術でしょう。

技術はボールコントロールの感覚のことです。

狙ったところにボールを打つことができることが、プレーの基礎となります。

 

試合をより有利に進めていくためには戦術が求められるようになります。

ソフトテニスの戦術の中心にあるのは「経験」。

経験を重ねることで「どのような状況で、どこに打つか?」という直観的な判断ができるようになります。

目の前のゲームの状況に合わせた判断を行うということです。

 

「ストレート展開の時は…」と頭で考えるのはどちらかと言えば戦略と言えるでしょう。

戦略も確かに大事なのですが、プレー中は直観的な判断の繰り返しです。

特に大会を勝ち上がるような選手は、状況に合わせた直観的な判断に優れています。

 

経験とは実際に自分が感じるもので、繰り返しゲームを行うことで磨かれていきます。

現実に体験できるのが一番ですが、前述の通り人間はバーチャルな世界にも臨場感を感じることができます。

トップ選手の状況判断を仮想体験するのが「次を予想しながら見る」イメージトレーニングです。

 

映像の中の試合展開を脳内でシミュレーションする。

現実には体験していないはずのハイレベルなゲームも、イメージで体感することができます。

イメージを使うことで、トップレベルの試合戦術を体験するかのような効果が期待できます。

 

「次を予想しながら見る」方法を、通常のイメージトレーニングと組み合わせて行うといいでしょう。

イメージをバランス良く活用することで、技術と戦術の両面を磨くことができます。

 

参考:「脳が自動で戦術を学ぶ」!?ソフトテニスの試合に活かせる練習メニュー!

 

イメージトレーニングの「発展形」の理論

前章で、「次を予想しながら試合を見る」イメージトレーニングをご紹介しました。

なぜ次を予想することで効果が高まるのでしょうか?

理由は以下の2つです。

 

①脳がアクティブに学習する

②「失敗駆動型」という脳の仕組みを利用できる

 

2つを順番に見ていきましょう。

 

①脳がアクティブに学習する

ソフトテニスの試合で選手の動きを予想しながら見る。

これは脳がアクティブに活動することが期待できます。

 

ただ動きを見るという受動的な意識の状態から、能動的にイメージを作る意識の状態に変わります。

次のプレーを予想するとは「自分が試合に参加していたらどう動くだろうか?」というシミュレーションをしているのと同じことです。

 

選手の動きを眺めるだけでなく、次の動きを積極的に予想する。

前述の通り、ソフトテニスは次のプレーに向けて常に準備を行うスポーツです。

 

後衛は「相手が打ってくるボール」「自分が打つボール」という未来に向けて行動を起こします。

相手の前衛・後衛の両プレーヤーの選択によっても、自分の選択も変わってきます。

 

前衛の場合、特に予測によってプレーを行う面が大きくなります。

ボレーやスマッシュは相手が打つ前に動き始めるプレーだからです。

次のプレーを直観的に予期しながら、ベストな選択を行うことが求められます。

 

トッププレーヤーは技術も高いですが、状況に合わせた直観的な判断能力にも極めて優れています。

勝負所でポーチに出る前衛や、試合展開が俯瞰できているようなストロークをする後衛。

選手が動く前に次のプレーが予想できるということは、自分で状況判断=戦術ができているということ。

 

「失敗駆動型」という脳の仕組みを利用できる

「次を予想しながら試合を見る」方法で、脳の「失敗駆動型」という仕組みを活かすことができます。

 

脳は失敗を優先的に記憶します。

なぜなら、それが生存のために有利だったからです。

 

例えば狩りをしていた時代を考えてみてください。

動物に襲われたり、崖から落ちそうになった危険なことを記憶して次回に回避をしないと、命に関わります。

そのような危険=失敗を記憶し避けてきたからこそ、現在まで遺伝子を繋いでこれたと考えられます。

つまり、失敗を優先的に記憶することは人間にあらかじめ備わっている傾向と言えるのです。

 

イメージトレーニングで「次を予想する」ことも、この失敗を記憶する仕組みと関係があります。

選手の次の動きを予想しながら見た場合、脳内では何が起きているのでしょうか?

「予想が当たる場合」「予想が外れる場合」に分けて考えてみましょう。

 

・【予想が当たった場合】→選手の動きを正しく予想できているのでOK

・【予想が外れた場合】→脳が失敗と認識してより早く学習できるのでOK

 

予想が当たる場合と外れる場合、いずれについても脳が正しく学習を行う状態を作ることが出来ます。

予想が当たるということは、一流選手の動きと同じ選択をイメージできていたということ。

予想が外れた場合には脳はそれを「失敗」として、優先的に学ぼうとします。

トッププレーヤーの試合運びをより早く脳に書き込んでいくことができます。

 

プレーヤーの動きを意識して覚えようとする必要はありません。

自分が見本とする選手の動きを見ながら、その選手の次のプレーを予想します。

難しく考えずにゲーム感覚で行うと自然と効果が出てくるはずです。

 

参考:【ソフトテニス×脳科学】「理想のフォーム」が身につく!イメージの力を体感しよう!

参考:前衛を華麗にかわす!試合での後衛のストロークのコツとは?

 

まとめ

●スポーツにイメージトレーニングは有効

●脳が臨場感を感じている世界が人間にとっての「現実」

●ソフトテニスのイメージトレーニングの方法は2つ

①上級者の動きを見る

②自分の理想のプレーをイメージする

●「選手の次の動きを予想する」ことで、戦術まで含めたイメージが作られる

●通常のイメージトレーニングと発展形を併用すると効果的