【ソフトテニス】「ロブ」の戦術と意識!三次元を制するストローク

2020年2月29日

 

今回は、ストロークのロブについて、その戦術と意識を中心に解説します。

技術面については【ソフトテニス】脳科学で理想の軌道を実現!ストローク技術「ロブ」の秘訣!で説明しています。

ソフトテニス経験者の方はお分かりかと思いますが、ソフトテニスの試合はシュートだけでは勝てません。

速く深いボールはそれだけでも武器になるものの、それだけでは立体的な展開をするプレーヤーには太刀打ちできないのです。

後衛にとてって立体的な展開と言えば「ロブ」です。

後半では実際の試合で戦術を活かすための方法も解説しています。

 

後衛ストローク技術「ロブ」の理論

後衛ストロークのロブについて、理論的な面をご説明します。

本章でのポイントはこちらです。

 

Point

・ロブは「立体的な展開」「時間を作る」などのメリットがある

・ラリーは相手の体勢を崩したり、時間的な余裕を奪うと有利になる

・ロブは相手プレーヤーを動かしたり、自分側の時間を作ることができる

 

それでは、詳しく見ていきましょう。

 

ストロークは速いボールが打てるとそれだけでも気持ちが良いものです。

しかし速いボールだけではゲームで通用しないことは、皆さんご存知でしょう。

 

そこで後衛のストローク技術として求められるのが「ロブ」です。

ロブの利点は主に2つ。

 

①立体的な展開ができる

②時間を作ることができる

 

注意点としては、これらはラリー中に頭で考えないというところです。

 

イメージを掴んでおくのは大事ですが、ソフトテニスのプレーは瞬間的な判断が求められます。

一度ラリーが始まれば、目の前にプレーに集中して直観に身を任せましょう。

このことを前提にロブの戦術についての説明に入ります。

 

①立体的な展開ができる

ダブルスでの後衛ストロークは立体的な展開が求められます。

ソフトテニスは「次元」が上がると上達する!では、ソフトテニスを二次元(平面)三次元(立体)などの次元と照らし合わせて理解しました。

次元で考えると、シュートボールだけの平面のテニスと、ロブも取り入れた立体のテニスでは、格段の違いがあります。

立体的な三次元のテニスの利点をまとめるとこのようになります。

 

①相手後衛を動かすことができる

②相手前衛を迷わすことができる

 

ダブルスでは2人のプレーヤーが半面ずつを担当します。

前衛の上を越すロブが打てると、後衛は自分のエリアから離れてボールのところへ移動する必要があります。

相手が走りながらバックハンドを打つような展開になれば、チャンスになりやすいでしょう。

 

相手前衛は、シュートとロブを使い分けることでコースが絞れなくなります。

試合でのラリーは後衛同士のが行いますが、前衛がボールにタッチしていなくても駆け引きをしているものです。

後衛がコースに選択肢を持っていることで相手前衛も迷います。

常にシュートとロブを打ち分けられる状態で打てることを目指しましょう。

 

②時間を作ることができる

ロブは滞空時間が長いため時間を作ることが出来ます。

先ほどまでの次元に対応させると、時間のコントロールは「四次元のテニス」です。

 

次元が上がるということは、その下の次元に対しては特権的に有利になる性質があります。

立体的なテニス(三次元)は平面的なテニス(二次元)に対して圧倒的に有利です。

同じように、四次元のテニスは三次元までのテニスに対して圧倒的に有利になります。

もちろん速いシュートボールなどは相手の時間的な余裕を奪う面もありますから、あくまでモデルの話にはなります。

 

時間を作ることについて、前衛・後衛それぞれのメリットを整理してみましょう。

 

【前衛がロブを打つ場合】

例えば、前衛のレシーブやストロークの場合です。

前衛が目に詰める時に打つストロークを「アプローチショット」と呼びます。

高い軌道のアプローチショットを打てば時間が作られ、相手選手が打つまでにネット前に詰めることができます。

また軌道が高いボールは前衛にボレーされにくいという利点もあります。

 

ストローク力に自信のある前衛プレーヤーが、試合でシュートボールを打ちこむスタイルはあり得ます。

ですがネットプレーを中心とするなら、アプローチでロブを正確に上げる技術を身につけると便利です。

後衛前に上げるのもいいでしょう。

 

【後衛がロブを打つ場合】

後衛がロブを打つ場合の利点は、自分側の体勢を整えられること。

後衛自身が相手に走らされたり、ペアの前衛がポジションにつけていない場合などが当てはまります。

滞空時間の長いロブを使うことで、次のボールへの準備ができます。

 

一方、自分の体勢が崩れているときには相手は浮き球を待つことが多いので、その逆をついて攻める場合もあります。

最終的には直観的な判断で打ち分けるのがいいでしょう。

 

参考:「脳が自動で戦術を学ぶ」!?ソフトテニスの試合に活かせる練習メニュー!

 

後衛ストローク「ロブ」の戦術と意識

ここからは、ソフトテニスの試合で実際にロブを使いこなすための戦術・意識を解説します。

始めにポイントを押さえておきましょう。

 

Point

・後衛ストローク戦術の基本は、経験に基づく直観

・後衛としてゲームの経験を積むと、無意識の判断が磨かれる

・ソフトテニスの戦術はシンプルで「どこに打つか?」という瞬間の判断のこと

・「高い視点で見つめること」と「直観的な判断に身を任せること」のバランスが取れると理想的

 

後衛ストロークの戦術の基本は経験です。

試合中にロブをいつ使うかというのも、実際のプレーを通じて感覚をつかむことが大切です。

繰り返しゲーム形式を経験することで脳は自然と後衛ストロークの戦術を学んでいます。

 

本人が意識していなくても「どの場面でどう打つと、相手がどう動いた」という情報は脳内にデータとして書き込まれています。

コート外で戦術を練ったり、展開をイメージすることは有効ですが、本質はラリー中の直観的な判断にあります。

ストロークの打ち分けもラリーの中での直観に任せて行いましょう。

 

ロブについて「立体的な展開」「時間を作る」などのイメージを持っておくことは大切です。

例えば、シュートばかりを打っている選手が自分のプレーを見つめなおして、戦術を練り直すことには意味があります。

考えることによってプレーの方向性を調節することができます。

 

 

ですが考えるのは、あくまでプレー外でのこと。

実際のラリーに入ると、ボールと相手プレーヤーが常に動き続ける中で、正確にボールをインパクトしてショットを打つ必要があります。

 

プレー中は頭で戦術を考えてはいけません。

目の前のプレーに集中し、直観的な判断に任せてラリーを展開していきます。

 

直観に任せたプレーと、そのプレーを高い視点で見つめ直すこと。

これらのバランスを取れるのが理想的です。

言葉で理解すると難しく感じられますが、実践はシンプルです。

 

・プレー中はボールだけに意識を集中して、直観に任せてプレーをする。

・考えることはプレーしていない時に行う

 

直観は当てずっぽうのことではありません。

経験によって導かれた無意識の判断です。

本人の頭では意識していないことでも、体が察知している例というのは確かにあります。

 

 

囲碁や将棋などの競技においても、「なぜだか分からないがここに打つのが良さそうだ」という直観的な判断が最善の一手になることがあります。

これは一流の棋士が過去の大量の経験=データから得た直観です。

初心者がよく分からずに打つ一手とは、裏側に働いているプロセスが全く違います。

 

後衛ストロークでの試合展開も、経験を積んだ上で「何となく感じる」直観的な判断が重要です。

本人には根拠が分からなくても、過去のラリーという経験と、現在の状況とを合わせた上で無意識が働いています。

これがソフトテニスの戦術です。

目の前で起きているラリーについて瞬間的に最適なプレーを選び取っていくことです。

ロブを織り交ぜたラリーも難しく考えずに、経験を重ねて磨いてみてください。

 

参考:【ソフトテニス×脳科学】安定したストロークを打ち分ける思考法!

参考:サーブ・ボレー・ストローク…コントロール向上の秘策!

 

まとめ

●ソフトテニスのロブの利点は2つ

①立体的な展開ができる

②時間を作ることができる

●ソフトテニスの戦術は経験

●ラリーに集中することで直観を働かせる

●高い視点で考えることと、直観に任せてプレーすることを使い分ける

●集中を高めて感覚に任せる方がプレーは上手くいく