本記事では、ソフトテニスの練習メニューを充実させる目的設定について解説します。
人は客観的な世界を生きているわけではなく、個人がそれぞれに意味付けした、主観的な世界の中で生きています。
同じ出来事についても、人によってその解釈は異なります。
自分の行動も、自分がそれによって何を目指すのかという、個人が意味付けした「目的」に向けたものです。
目指しているものという意味では、目的を「ゴール」と呼んでもいいでしょう。
ソフトテニスの練習メニューへの目的設定
人間が行動を起こす時には、先にゴールを設定するのが原則です。
目的地がないのに、自分が「どこへ」、「どう」向かうのか、ということは決められません。
ゴールは現在の自分の視点や行動に変化を引き起こすものです。
そのため、現在の自分からかけ離れた大きなものである必要があります。
また大きなゴールとは別に、目の前に立ち上がる問題を解決するにも、その都度ゴールを設定します。
そうすると、目的地が明確になり建設的な行動が促されます。
ソフトテニスの練習の目的=ゴールは一人一人違います。
同じ部活内で練習する目的も色々なものがあり得ます。
「上手くなって試合に勝ちたい」
「楽しく運動したい」
「体力をつけたい」
共有するところもあれば、人によって別の思いを持っていることもあるでしょう。
目的設定は決まったものではなく、自由で多様なものであることが分かります。
自由なものであるなら自分でそれぞれの練習メニューについて目的=ゴールを設定することもできます。
例えば部活の練習で「乱打」をしているときのことを考えてみましょう。
特に意識していなければ、「乱打をする」という練習そのものが目的になっています。
繰り返し練習していれば技術は向上しますが、自分の課題への積極的な解決には繋がりません。
「今日の乱打はバックハンドの練習を目的(ゴール)にしよう」
このように設定するとどうでしょう?
普段はフォアハンドに回り込んでいたボールを、バックハンドで打つなどの変化が起きます。
あるいはこのような場合。
「シュートを打たれたときにロブでしのぐ練習をゴールにしよう」
この時、乱打はシュートボールの応酬ではなく立体的なラリーの練習になります。
乱打で打ちやすいのは「ロブはロブ」、「シュートはシュート」で返すことです。
試合では単調な配球をすると相手に読まれてしまい、有利な展開が作れません。
同じ「乱打」という練習メニューの中で、自分のゴールを設定することでその内容は変わります。
参考:【ソフトテニス×脳科学】練習メニューより重要なものとは?
練習メニューの目的設定の応用
ソフトテニスの練習メニューについての目的設定を確認しました。
目的設定を変えるとは、自分から見た世界の意味付けを変えることに等しく、様々な分野に応用が可能です。
通勤・通学であれば、同じ時間を「ウォーキング」や「英語のリスニング」の時間と捉える。
同じ時間を有意義なものとして活用することは、自分の目的設定次第です。
人間の脳は未来へと向けたゴール設定がなければ、現状維持するようにできています。
昨日まで生きられた世界を今日も維持することが、生存のために最も有利だったからだと言われています。
今日を昨日の繰り返しにせず、新しい1日にするためには、大きなゴールの設定が有効です。
現在の自分のままでは到底達成ができないような目標を設定します。
すると新たな視点が開け、昨日まで目に入らなかったものが認識できるようになります。
そして日常の中の課題について、その都度小さなゴール・目的の設定を並行して行います。
大きなゴールを目指しつつ、そこに至るプロセスとして小さなゴールを達成し続ける。
目的地を設定することで、そこに至るための積極的な行動を引き起こすことができます。
参考:【ソフトテニス】理想のプレーヤーになれる「魔法の呪文」とは?
まとめ
●人間は一人一人が主観的な意味付けをされた世界を生きている
●練習メニューの目的=ゴールを設定すると、練習内容が充実する
●遠くのゴールと近くのゴールを自由に設定する→視点・行動が変わる