本記事では、ソフトテニスで速いストロークを打つ方法を解説しています。
速いボールが打てるということは、試合の勝ち負け以前にプレー自体の爽快さがあります。
打球音も心地良いですし、純粋に魅力を感じてしまうものでしょう。
ボールが速いというだけで大会を勝ち進むことは難しいですが、強力な武器になることは事実です。。
【ソフトテニス】超反射!速いサーブが返せるようになる方法!では、相手の速いボールをリターンする方法をご紹介しました。
今回の内容はストロークだけでなくサーブやスマッシュにも通じるものです。
速いストロークを打つ方法
速いストロークが打てれば、ソフトテニスの楽しさは増しますし、試合でも有利になります。
自分が速いボールを打てるようになるために、まずはその原理を理解しておきましょう。
ボールが速いということは、ラケットと接触した時にボールに大きな力が伝わっているということです。
ラケットによって大きな力が伝わるためには「速いスイングスピード」と「正確なインパクト」の2つの要素が必要です。
速度が高いと接触時のエネルギーが大きくなります。
またタイミングよくスイートスポットでインパクトすることで、そのエネルギーをボールへと伝えられます。
ソフトテニスで速いボールを打つためには「スイングスピード」と「インパクト」を身に付ける練習を行います。
練習のポイントは以下の2つです。
■球速を上げるポイント
①リラックスして運動連鎖を使う
②ボールをよく見て打つ
詳しく見ていきましょう。
ポイント①リラックスして運動連鎖を使う
リラックスは人間が力を発揮するときには常に重要です。
力を抜くことで始めて力を出すことができます。
体に力が入っている状態では、それ以上に力を入れることができません。
試しに、全身の筋肉に力を込めてラケットを握り占めた状態でスイングしてみてください。
力は入ってはいますが、むしろそれゆえにスムーズな動きができなくなります。
この時とは反対の状態が、全身の(必要な個所以外)力が抜けてリラックスしている状態です。
力を入れてみることで、スムーズなスイングのためにリラックスがいかに大切であるかが実感できるでしょう。
またスイングスピードを上げるためには、全身をバランス良く連動させる運動連鎖の働きが不可欠です。
運動連鎖とは、体の各部位が連動して動くことを意味します。
ソフトテニスでよく言われる「手打ち」ではなく「体全体を使う」ということです。
運動連鎖もリラックスの場合と同じく、反対の場合を試してみると実感しやすいと思います。
棒立ちのままで腕だけを動かしてスイングすると、ラケットは速く触れません。
当然速いボールが飛ぶこともないでしょう。
極端な例ではありますが、この反対の状態が運動連鎖を使ったスイングです。
「リラックス」と「運動連鎖」は表裏一体です。
リラックスすることで全身が連動した動きが可能になります。
ソフトテニスで理想とされる「腰、肘、ラケットとしなるようなスイング」。
これはリラックスして反復練習した結果として身に付きます。
気を付けて頂きたいのは、打ち方を意識するのではないということ。
ソフトテニスが上手い人のスイングがスムーズなのは、あくまで練習の結果が動きとして表れているだけです。
外側の形だけを真似しようとすると、かえってスムーズな動きができなくなってしまいます。
ソフトテニスが上手くなるためには、高度なプレーの本質となる「感覚」を磨くことが大切です。
リラックスの方法は心身のパフォーマンスが最大化!ソフトテニス上達の3つ目のポイントでも解説しています。
ポイント②ボールをよく見て打つ
ボールをよく見て打つことは、主にインパクトに関わるポイントです。
インパクトは、ソフトテニスのショットで最も大切なものだと言えるでしょう。
なぜならラケットとボールが接触しているインパクトによって打球が決まるからです。
正確なインパクトを実現することがソフトテニスで優れたショットを生み出す秘訣です。
スイングスピードが速くても、ラケットの芯に当たらなかったり、タイミングがずれたりすると、速いボールは打てません。
スイングスピードも大事な要素とは言え、スイングの目的はあくまでショットを打つことです。
そしてそのショットを決めるのがインパクトですから、速いボールにもインパクトが重要になります。
高確率で正確なインパクトを実現する方法が「ボールをよく見ること」です。
「スイートスポット(ラケット面の芯)で正確なタイミングで…」と自分で意識する必要はありません。
ボールをよく見て打つ練習を繰り返し行うことで、体は自動的に正確なインパクトを実現します。
脳は繰り返しによって自然に学習する性質をあらかじめ備えています。
体の動きが自動的に調節されるというと信じられないかもしれませんが、日常生活でも実感していることです。
立って歩くときも、自転車に乗る時も、私たちの体は常に無意識の自動調節によってサポートされています。
その場ですぐに実感できる例としては「お辞儀」です。
立ってお辞儀をするとき、人間は無意識のうちにお尻を後ろに引きます。
お辞儀で上半身が前に倒されているとき、そのままでは重心が前に移って倒れてしまいます。
そこでバランスを取るために自然に体の動きが調節されているのです。
この時「お辞儀をする時は前に倒れないようにお尻を後ろに引いて…」と意識する必要はありません。
ソフトテニスのインパクトも体の無意識の働きに任せましょう。
ボールだけをよく見て、体の自然な動きに任せてボールを打ちます。
始めのうちは上手くいかなくても、繰り返すうちに自動的に修正されていきます。
ラリー中に打つボールは毎回変わります。
つまり正確なショットを打つためには、毎回違うラケット面でボールに合わせてインパクトをしなければなりません。
このように考えると、スイングの動きを一つ一つ意識して打つことなどできないことが分かります。
一瞬の内の出来事であるインパクトを、精密なラケット面のコントロールで実現する。
これは無意識=体による自動調節に任せるしかありません。
・速いボールを打つためのポイントは「スイングスピード」と「インパクト」の2つ
・リラックスして全身の動きが連動するとスイングスピードが上がる
・反復練習によって効率の良いスイングの動きが身に付く
・ボールをよく見てインパクトし、スイングの力をボールに伝える
ソフトテニスで速いボールを打つためのポイントは以上です。
実践することはシンプルで「リラックスしてボールをよく見て打つ」。
これだけで速いボールを打つためのスイングスピードとインパクトが磨かれていきます。
頭で理解するだけでなく、ぜひ実践してみてください。
始めのうちは効果が感じられなくても続けるうちにスイングが改善されてきます。
継続も上達のためには不可欠です。
繰り返しますが、フォームなどを一つ一つ意識する方法は、一度離れてみてください。
体の無意識的な動きに任せなければショットが打てないことは、先ほど確認しました。
自転車に乗ることも自然と身についたように、スイングスピードと正確なインパクトも反復によって自然と身に付きます。
参考:ソフトテニスは「フィードバック」と「自動調節」で上手くなる!
まとめ
●ソフトテニスで速いボールを打つためのポイント
・速いスイングスピード
・正確なインパクト
●スイングで生まれる力を、インパクトで正確にボールに伝える
●速いボールを打つための方法
①リラックスして運動連鎖を使う
②ボールをよく見て打つ
●「リラックスしてボールをよく見て打つ」ことを繰り返すと、自然でスムーズなスイングが身に付く