【ソフトテニス×脳科学】前衛ボレー&スマッシュの「タイミング」を掴むコツ!

2020年2月8日

今回は、ソフトテニスの前衛がボレー&スマッシュのタイミングを掴む方法を解説しています。

前衛のネットプレーには「相手がボールを打つ前に動き始める」という特徴があります。

相手が打ったボールに合わせて動く訳ではないため、動き出すタイミングが難しく感じられるのではないでしょうか?

前衛がタイミング良く動けるようになるポイントを見てみましょう。

 

前衛のポジションとタイミングは共通

本稿は前衛のプレーに関わるタイミングをメインテーマとしています。

本章のポイントはこちらです。

 

Point

・前衛のプレーは「ポジション」と「タイミング」の2点が重要

・前衛ポジションの基本は「ボールとセンターマークを結んだ線上に立つ」

・タイミングは「フットワーク」「スイング」の両方に関わる

 

前衛の動きには「ポジション」「タイミング」の2つの面があり、両者は繋がっているものです。

これら2つの両方がかみ合った時、ボレーやスマッシュの打点に入ることができます。

 

ポジションがコースに近い位置ならタイミングが遅くても間に合います。

コースから離れたポジションにいても、その分動き出すタイミングを早くすれば間に合うでしょう。

 

まずポジションとタイミングの両方の基本を押さえておきましょう。

後半では、特にタイミングにフォーカスを当てて理解していきます。

 

前衛のポジションの基本

ソフトテニスでポジションというと、前衛のプレーを指す場合が多いでしょう。

実際には、後衛やシングルのプレーにもポジションは関わっています。

 

前衛・後衛・シングルスのポジションで共通の基準となっているのは「ボール」です。

 

ソフトテニスはボールのところへ移動し、ボールを打ち返すことが不可欠だからです。

ボールのところへ移動ができるポジションでなければ、ボールを打つことができません。

ペアの位置なども関係しますが、ポジションの基準となるのはボールでしょう。

 

 

前衛の場合「ボールとセンターマークを結んだ線上に立つ」のがポジションの基本です。

相手が打つボールに対応するので、ボールが通る軌道上に立つことでコースを塞ぎます。

相手選手がセンターにボールを打った時のコースが、ちょうどクロスとストレートの中間です。

この位置をホームポジションとすることで、ネットプレーで狙えるコースに選択肢を持つことができます。

 

前衛のタイミング

前衛のタイミングについて考えてみしょう。

タイミングは「フットワーク」「スイング」の2つに関わっています。

今回はフットワークをメインに考えますが、スイングのタイミングも同時に掴めるようになります。

 

前衛のフットワークのタイミング

前衛が動く「タイミング」はどうすれば合うのでしょうか?

 

前衛はボールを打つ前に動き出す必要があります。

前衛はネットの前についてプレーしており、相手選手との距離が近いからです。

ボールが到達するまでの時間が短く、ベースラインプレーヤーよりも早いタイミングでスタートしなければ間に合いません。

前衛には「相手のコースを予測して、タイミング良く動く」ことが求められます。

 

コースを押さえるという面で見れば、早ければ早いほどボレーやスマッシュは打ちやすくなります。

しかし動き出すタイミングが早すぎると、相手に逆のコースを突かれてしまいます。

 

「ボレーやスマッシュの打点に間に合いながらも、相手後衛がコース変更できないポイントで動き出す」。

このようなタイミングが掴めるのが、ハイレベルな前衛のプレーになりそうです。

 

前衛のスイングのタイミング

ボレーやスマッシュのコース(落下地点)にタイミングよく入り、ショットが打てる体勢になったとします。

そこで重要なのがスイングのタイミングです。

スイングのタイミングとは、インパクトのタイミングと言ってもいいでしょう。

 

ソフトテニスではインパクトがショットを決定します。

ラケット面とボールが接触しているインパクトの瞬間にだけ、ボールに力を伝えることができるからです。

 

ストロークでも「振り急ぎ」や「振り遅れ」のように、スイングのタイミングがずれた時のミスがあります。

相手前衛の動きを気にしたり、速いボールを打たれて余裕がない時などに起こりやすいものです。

これらは目の前にボールがあっても、タイミングがずれるとボールコントロールができないことを示しています。

 

 

ボレー・スマッシュも例外ではなく、スイングのタイミングがショットに大きく関係します。

 

「ボレーやスマッシュを正確に打つ」=「正確なインパクトを行う」

 

このように整理ができます。

 

ボレー・スマッシュはインパクトのタイミングが合わなければ正確に打てません。

フットワークのタイミングが合っていても、スイングが合わなければ狙った通りのボールが打てません。

タイミングがずれるとコースがずれたり、ボールに力が上手く伝わらなかったりします。

 

参考:ソフトテニスのシングルス上達のコツ!

 

ボレー&スマッシュのタイミングを掴むためには?

「フットワーク」「スイング」の2つの面でタイミングを合わせることが大切だと確認しました。

本章では前衛のボレーやスマッシュのタイミングを掴むポイントを解説します。

ポイントはこちらです。

 

Point

・前衛のボレー&スマッシュのタイミングは「直観」

・直観は過去の経験に基づく、無意識の論理を超えた判断

・ソフトテニスのラリーでの動きは、直観に任せる方が上手くいく

 

それでは詳しく見ていきましょう。

 

ボレー&スマッシュのタイミングを掴む方法

ボレーやスマッシュを打つためには、相手プレーヤーがボールを打つ前にコースへと動き始めなければなりません。

前衛が動き始めるタイミングは一般的には以下のように言われます。

 

「ボールが落ち始めた瞬間」

「相手がスイングを始めた瞬間」

 

これらはタイミングを掴む1つの目安にはなりますが、実際にプレー中に意識するべきではありません。

前衛の動き出すタイミングを測る基本は「直観」です。

 

ソフトテニスのラリーではボールを連続して打ち続けます。

各プレーヤーが動き続ける中で、瞬間的な判断を行わなければなりません。

前衛のポジションやタイミングを頭で考えながら行うのでは間に合いません。

 

先ほど確認した通り、ボールを打つタイミングも少しずれただけでコースが大きく変わったりします。

インパクトのタイミングも直観に任せる方が精度が上がります。

直観は練習によって誰でも磨くことができる技術です。

 

前衛に必要な直観とは?

直観というと曖昧なものに思われるかもしれませんが、もともと人間に備わっている能力です。

直観とは「本人にも理屈では説明ができないけれども、無意識に感じられる判断」のこと。

「何となく分かる」という感覚に委ねることが、直観を活かしたソフトテニスのプレーです。

 

前衛の「フットワーク」や「スイング」のタイミングも、体の直観的な判断に任せると上手くいきます。

頭で考えて行おうとすると、スムーズに動くことができません。

 

例えば自転車を運転しているとき、カーブを曲がるためにハンドルを切るタイミングは「なんとなく分かる」ものです。

また運転中にバランスを取るのも意識して行うことではなく、直観によって行っています。

このような日常で使っている人間の体の自然な働きを、ソフトテニスにも活かしましょう。

 

ちなみに直観は当てずっぽうとは違います。

直観は過去の経験(=データ)を積み重ねた学習の結果です。

本人にも理屈は説明できないけれども、無意識に何となく感じられる判断です。

 

人間は農耕を始めて定住をする以前は、狩猟採集を行っていました。

現代の私たちと同じ体を持って生まれながら、野生での生活を生き抜いてきたことになります。

狩りをしていた時代と同じ体を持って生まれてきた以上、直観の働きが備わっているはずです。

 

現代を生きる上ですべてを直観に任せる訳にはいきません。

しかし直観に任せる方が上手くいくことは、直観を使うべきです。

 

ソフトテニスが上手くなる方法として多いのが「フォームを意識する方法」でしょう。

「何となくボールを打つのではダメで、一つ一つ意識することが大切」だという考え方があるように思います。

 

ところが自転車などの日常の例を見ても分かる通り、感覚に任せる方が明らかに上手くいく場合があります。

ソフトテニスが上手くなるためにも、体で感じる働きがどうしても必要です。

 

「何となくではできないから、意識するしかないのでは?」と思う方も中にはいらっしゃるかもしれません。

感覚で行うべきことを頭で考えて埋めようとすると、なかなか上手くいかないものです。

そこで大事になるのが、正しい練習方法で直観を磨くことです。

 

ソフトテニスが上手くなれるかどうかは、「才能の違い」ではなく「練習方法の違い」です。

効率の良い方法で練習した人は上達が早いため、外目には才能があるように感じられます。

正しい理論を学んだ上で実践を重ねれば、ソフトテニスは誰でも上手くなります。

 

参考:ソフトテニスの正しいフォーム=言葉の文法?言葉でソフトテニスが見えてくる!

 

ボレー&スマッシュのタイミングを磨く練習

ボレー・スマッシュのタイミングには直観が重要であることを確認しました。

次に、直観を使い最適なタイミングでプレーする方法を解説します。

 

Point

・直観を研ぎ澄ませるためには、頭で考える働きを抑える

・考えないようにするよりも、ボールという一点に集中する

・何度も前衛としての経験を重ねることで直観は磨かれる

・前衛の上級者のプレーを見ると、脳内のイメージに現実の動きが近づく

 

直観的な判断をするには、頭の中で考える働きを抑えることが効果的。

フォームやコースをあれこれ考えることから離れて、体の感覚を優位にしましょう。

 

スポーツで最高のパフォーマンスを引き出す「ゾーン」も、集中が極限まで深まり、言葉や思考から離れたプレーです。

ボレーやスマッシュのタイミングを合わせるにも、集中を深め雑念をキャンセルすることが大切です。

ある対象に意識を集中させると直観が働き、タイミングは自然と合います。

繰り返しにはなりますが、このような働きはそもそも人間に備わっているものです。

 

練習法①ボールに集中してボレーやスマッシュの練習をする

ボレーやスマッシュのタイミングを掴むためには、何度も経験を積んで直観を磨きましょう。

前述の通り直観は過去の経験に基づいていますから、基本は反復練習によって身に付きます。

 

ポイントは、ボールだけに集中してプレーするということ。

直観を働かせてプレーをするためには、ボールという一点に意識を集中すると効果があります。

タイミングを頭で考えるのではなく、集中状態で体が感じるままに動いてみてください。

ボールへの集中はフットワークとスイングの両方に効果があります。

 

フットワークのタイミングを意識して修正する必要はありません。

直観が高まりソフトテニスが上達する練習メニュー「見送り練習」とは?でも説明していますが、集中していると体の内側から「いま!」という動くべきタイミングが感じられます。

自分の頭の中で考えることが優位になると、かえって体の自然な動きの邪魔になります。

 

スイングのタイミングにもボールへの集中が有効です。

ソフトテニスのプレーの基本はボールに合った動きをすることです。

ボレーやスマッシュのインパクトをタイミング良く行うことで、ボールを狙い通りにコントロールできます。

 

一瞬のうちに起こるインパクトを正確に行うためには、ボールをしっかりと見ることが重要です。

ボールをよく見て意識を集中させることで、脳がボールの動きを捉えます。

フォームやタイミングを頭で考えている時は、目の前のボールから意識が離れてしまっています。

これでは理想的なインパクトはできません。

 

ボレー・スマッシュを「決めたい!」と思うほど、ボールへの集中状態が浅くなってしまいます。

決めたいという気持ち自体はもちろんいいのですが、ボールをよく見ることだけを行う方が、結果的に理想のインパクトに繋がります。

 

練習法②ボレー&スマッシュのイメージトレーニングをする

ボールに集中して練習するだけでもボレーやスマッシュのタイミングがつかめます。

さらに上達を加速させようと思えば、イメージトレーニングを行うと良いでしょう。

イメージトレーニングには以下の2つの方法があります。

 

①ソフトテニス上級者の動きを見る(映像でもOK)

②自分が理想のプレーをしているところをイメージする

 

まずは上級者の動きを見ることが重要です。

実際のトップ選手の動きを見る方が、プレーのイメージがリアルになるからです。

ボレーやスマッシュであれば、前衛で自分が上手いと思う選手の体の動きを繰り返し見ます。

イメージがリアルに作れていれば、体の動きは自然とイメージの方へと近づきます。

 

次に、自分が最高のプレーをしているところを繰り返しイメージしましょう。

頭の中で思い浮かべるイメージは、五感を働かせて臨場感を上げることがポイントです。

実際の試合会場で、ボレーを弾くときの打球音、感触、湧き上がる感情などをありありと思い浮かべます。

 

人間の脳は現実とバーチャルとを区別しません。

フィクションの映画であっても臨場感を感じれば、感動して涙を流したり、恐怖で心拍数が上がったりします。

「映像の中での出来事だ」と頭では理解していても、体は現実の体験と同じように影響を受けます。

ソフトテニスで最高のプレーをリアルにイメージすると、現実のパフォーマンスがアップします。

 

参考:ソフトテニス動画まとめ!イメージトレーニング【男子前衛編】

参考:ソフトテニス動画まとめ!イメージトレーニング【女子前衛編】

 

まとめ

●ボレー&スマッシュで大切なのは「ポジション」と「タイミング」

●前衛のタイミングには「フットワーク」と「スイング」の2点がある

●最適なタイミングは「直観」に任せる

●自転車のカーブが曲がれるように、直観は経験(=データ)に裏打ちされた無意識の処理

●直観が高めてタイミングを掴む練習方法

①ボールに集中し雑念をキャンセルしてプレーする

②上手い前衛のプレーを見てイメージトレーニングをする