【ソフトテニス】新発想!全てのショットが同時に上達する方法!?
今回は、ソフトテニスの全てのショットが同時に上達する方法を解説しています。
ソフトテニスで多く見られる指導は「フォアハンドの打ち方」「バックハンドの打ち方」とショット毎に分ける方法でしょう。
このようにショットを切り分けて考えると、ソフトテニスは難しく感じられます。
全てのショットを同じものとして捉えて共通する感覚を磨くことで、飛躍的な上達が望めるでしょう。
Contents
ソフトテニスの全ショットがレベルアップする「新発想」
サーブ、ストローク、ボレーなどのソフトテニスのショットが全て同時に上達する方法を考えてみましょう。
ポイントはこちらです。
・ソフトテニスのショットに共通するのは「ボールを打つこと」
・スイングによるボールコントロールは、体の感覚に任せる必要がある
・フォームを分ける程にプレーは複雑になり、ボールへの対応ができなくなる
皆さんはそれぞれのショットを打つとき「フォアはこう打つ。バックはこうで…」と分けて考えていませんか?
これは、ソフトテニスの上達を難しくする練習方法だと考えられます。
ショットを切り分けて考えることで、プレー中に行うことを複雑にしてしまうからです。
ソフトテニスの全てのショットに共通するものとは?
ソフトテニスの上級者は、全てのショットに共通する感覚を身に付けています。
それにより、サーブ、ストローク、ボレーやスマッシュに至るまで、全て同時に上達することが可能です。
ソフトテニスの全てのショットに共通することとは何でしょうか?
それは「ボールを打つこと」です。
ボールを打つことが上手くなるには、ボールの動きに合った体の動きを身につけます。
ノーバウンドとワンバウンドなどの違いはありますが、全てボールに合ったスイングで狙い通りのショットが打てます。
ボールに合った体の動きを可能にするのは感覚です。
ソフトテニスのショットの技術は「ボールに合った動きでボールを打つ感覚」という点で、全て共通しています。
ソフトテニスのインパクトは、1000分の4~6秒とも言われる瞬間の世界。
目視すらできないインパクトを正確に行うことで、初めて正確なショットが実現します。
「フォアハンドのテークバックは…」「バックハンドのスマッシュは…」と頭で考えている暇はプレー中にありません。
「ボールを打つ」というシンプルな動作を練習することで、あらゆるショットに共通する感覚が磨かれていきます。
反対に、一つ一つのショットを切り分けてその「フォーム」を考えるとどうでしょうか?
プレー中にショット毎の打ち方を意識しながら体を動かすことになります。
ボールとプレーヤーが常に動き続けるソフトテニスのラリーの間に、テークバックの形などを考えながら体を動かす。
これではスムーズに体が動くはずがありません。
ソフトテニスのフォームを覚えることはできない
ソフトテニスの練習ではフォームを指導する場合も多いですが、そもそもフォームを覚えることはできません。
フォームは毎回変えなければ正確なボールは打てず、それは人間が意識して行えることではないからです。
ショットのフォームを一つ一つ切り分けて考えることには無理があります。
ソフトテニスで打つボールは毎回変わります。
コース、スピード、スピンなど、一度として同じボールはないでしょう。
ボールに合わせたスイングを行うことが大切なことは前述の通りです。
ボールが違えば違うスイングでなければ正確にコントロールができません。
つまり、ソフトテニスでボールを打つときには同じフォームで打ってはいけないのです。
ソフトテニスの基本的な技術である「フォアハンドストローク」を例に考えてみましょう。
今、フォアハンドストロークをフォームを覚えることによって身につけるとします。
ストロークは打点の高さによって「トップ、ミドル、アンダー」と分けられます。
しかし「ミドルとアンダーの境目はどこか?」と言われると、はっきりと答えることはできません。
ミドルは腰辺りの高さの打点、アンダーはそれより低い打点、というような大体の高さで分けられているものです。
フォアハンドストロークをボールの高さ毎にフォームを覚えようとしても、明確な区切りはありません。
打点の高さはいくらでも細かく分けることができます。
アンダーストロークの範囲内でも「地面から30cm、31cm、32cm…」と、いくらでも分けられます。
「アンダーストロークのフォームを覚えたから打てるようになった」と本人が思っていても、実際には無限に細かく分けられるフォームを無視することで打っています。
先ほどにも確認したように、ソフトテニスで打つボールは毎回違います。
本人が同じフォームで打っているつもりでも、脳が無意識に体の動きを調節しているからです。
やはり、ボールに合った体の動きの感覚が大切だということになります。
シンプルな方法で練習すれば全てのショットが上達する
本人がフォームを意識しているつもりでも、体の自動調節機能がボールに合わせてくれている。
それならば、始めからボールを打つ感覚を磨く方法で練習する方が上達は速くなります。
ソフトテニスの練習は、余計な部分をカットしたシンプルな方法で行いましょう。
ソフトテニスが上手い人は、後衛なのにボレーが上手かったり、前衛なのにストロークも上手かったりします。
本来のポジションほどではないかもしれませんが、高い技術を持っていることが多いでしょう。
なぜ自分のポジション以外のプレーまで上手くなれるのでしょうか?
それは、全てのショットに共通する感覚を身につけているからです。
ショットに共通している感覚を磨けば、あらゆるプレーが同じ一つのものとして感じられます。
ここまでの内容を整理しておきましょう。
・全てのショットに共通することとは「ボールを打つこと」
・ボールを打つことが上手くなるには「ボールの動きに合った体の動きができること」
ボールに合った動きは感覚で行うものです。
これはフォームという形を頭で覚えることとは本質的に違います。
フォアハンドもバックハンドも同じ感覚を使って打つことができます。
ラケットのスイングとボールの軌道の関係が感覚として分かれば、同じように打てます。
「自分がどう動くと、ボールがどう飛ぶか」。
反復練習によってスイングのパターンが感覚されている人がソフトテニス上級者です。
ボールの動きと体の動きが、ネットワーク化されている状態です。
参考:ソフトテニスは「フィードバック」と「自動調節」で上手くなる!
全てのショットが同時に上達する方法
ソフトテニスのショットに共通することは「ボールを打つこと」。
そのためには「ボールの動きに合った体の動きができること」が重要だと確認してきました。
では実際にこのような感覚を磨き、ソフトテニスが上達する方法とはなんでしょうか?
・脳は反復練習によって神経ネットワークを構築し、自動的に学習する
・ある物事を繰り返せば、自然と慣れて上手くなる
・ボールを打つことを繰り返すと、ボールを打つことが上手くなる
・五感をボールだけに向けると脳に情報が伝達される
それでは詳しく見ていきましょう。
上達法①ボールを繰り返し打つ
ソフトテニスの全てのショットが上達する方法は「ボールを打つこと」です。
全てのショットに共通することがボールを打つことですから、それを繰り返すのが一番です。
脳には反復練習によって自動的に学習する性質があります。
本人が意識して一つ一つを覚えなくても、繰り返すうちに自然と学んでいく機能があらかじめ備わっています。
・自転車に乗るのが上手くなるためには、繰り返し自転車に乗る
・計算が速くできるようになるには、繰り返し計算をする
・パソコンやスマートフォンの文字入力を速くするには、繰り返し文字を入力する
以上のようなことは日常の中で既に経験されていることです。
ある動作を繰り返し行うことで、自然に感覚が磨かれていきます。
これは簡単に言うと「慣れ」のことです。
ソフトテニスも何度もボールを打つだけで脳は自発的に学習を進めてくれます。
自転車が自然と上達したように、全てのショットは慣れで打てるようになってきます。
「自分はボールを打っても上達していないのだけれど…」と思われるかもしれません。
ソフトテニスを経験していて、初心者の頃から全く上手くなっていませんか?
毎回違うボールが飛んで来ますが、落下地点が以前よりも正確に予測できるようになっていませんか?
恐らく、誰もが上記のような上達を知らず知らずに経験していることでしょう。
満足のいくプレーができていなくても、脳内の自発的な学習は進んでいます。
ボールの軌道から落下地点を逐一計算することはとてもできませんが、反復練習だけで直観的な予測が身に付きます。
誰もが反復練習によって、感覚が身に付いている。
その上で現在伸び悩みを感じる場合、脳の学習のプロセスに合わない練習を行っている可能性が高いでしょう。
脳が反復練習で学習するのは事実ですから、その働きを最大限活かせる練習であれば自然に上達します。
反復練習の効果を上げてくれるのが、次にご紹介しているポイントです。
上達法②ボールに集中する
ソフトテニスが上手くなるためには、ボールに合った動きが感覚で行えること。
ボールを打つ感覚を磨く最高の方法が「ボールに集中」することです。
ボールに集中することは上達のために最も重要なポイントの一つです。
反復練習で脳は自動的に学習しますが、その働きを最大化するのが「集中」です。
ボールだけに意識を集中することで雑念をキャンセルでき、ボールの動きを直接感じることができます。
このとき、全てのショットに共通するボールコントロールの感覚が脳内で学習されていきます。
ボールに意識を集中するとは、脳にボールのデータが送り込まれる状態と言えるでしょう。
「飛んでくるボールが、どのような軌道を描くのか?」
「自分のスイングで、ボールがどのように飛んでいくのか?」
脳がボールの動きのデータをキャッチし、自然とパターンを学習します。
意識してボールの動きを覚えようとする必要はありません。
脳の視点からすると、外の世界の情報は体に頼るしかありません。
脳は常に頭蓋骨の中に納まっており、外界に直接触れることがないからです。
直接触れられない世界を、体を通した情報を通じて認識する。
五感を通じて送り込まれる「情報」が、脳にとっては「世界」そのものです。
ボールに五感を澄ませて集中する。
今この瞬間のプレーに意識を向けて集中する。
ソフトテニスの全てのショットは、これらを繰り返すことで脳が自動的に学ぶものです。
脳が経験を基にパターン学習した結果、プレーヤーは正しいスイングが感覚で分かるようになります。
参考:脳が最速で学習する!ソフトテニス上達の1つ目のポイント「集中」
まとめ
●ソフトテニスで打つボールは毎回違うため、同じフォームで合わせることはできない
●フォームは無限に細分化ができるもので、意識して覚えられるものではない
●全てのショットは「ボールを打つ」というレベルでは同じもの
●ソフトテニスの技術=ボールに合った体の動きが感覚で行えること
●全てのショットが同時に上達する練習法
①繰り返しボールを打つ
②ボールに集中する
●脳は繰り返しによって自動的に学習する→繰り返しボールを打つと上達する
●ボールに意識を集中することで、脳が最速でプレーの感覚を学習してくれる