【ソフトテニス】ラリーを支配する!サーブの戦術【応用編】

【ソフトテニス】ラリーを支配する!サーブの戦術【応用編】

本記事では、ソフトテニスのサーブ戦術【応用編】です。

サーブの戦術【基本編】では初級者・中級者を、今回の【応用編】では上級者を想定しています。

【基本編】でも冒頭にサーブの技術向上の方法を簡潔にご紹介しましたが、今回はもう少し詳しく技術の解説をします。

ハイレベルな戦術には相応の技術が必須だからです。

ソフトテニスのサーブにおける技術と戦術のコア

ソフトテニスの具体的なサーブ戦術を確認する前に、サーブの技術&戦術の中核を押さえておきましょう。

サーブの各ポイントを詳しく見ていきましょう。

サーブの技術のコア

サーブで大切なのは感覚です。

ソフトテニスで打つボールは毎回違いますが、プレーヤーはそれを正確にインパクトする必要があります。

インパクト時のラケットとボールの接触によってショットが決まります。

 

ボールコントロールの繊細なスイングやラケット面の操作は、フォームを意識していては行えません。

感覚によってボールをコントロールするのがソフトテニスの技術です。

 

サーブが上手くなるためには、こちらの2つの方法で感覚を磨きましょう。

 

■サーブの効率的な練習法

①サーブのメージトレーニング

②ボールだけに集中して繰り返しサーブを打つ

ワーク①サーブのイメージトレーニング

サーブのイメージトレーニングには大きく2つの方法があります。

 

■サーブのイメージトレーニング

・サーブが上手い人の動きを見る

・自分が理想のサーブを打っているところをイメージする

 

まずはサーブが上手い選手の動きを繰り返し見ましょう。

 

人間の脳にはミラーニューロンと呼ばれる働きがあります。

その働きによって、他者の動きを見ると自分がその動作を行っているかのように物事を学習します。

 

上級者のサーブのイメージが掴めたら、自分が理想的なサーブを打っているところを繰り返しイメージします。

先に動きを見ておくのは、その方がサーブのイメージにリアリティが出るからです。

 

また、サーブを実際に打つ練習の際にはボールの軌道を逆算でイメージします。

狙いたいポイントから、ネットの上のどのあたりを通り、自分の打点と繋がるまでの軌道をイメージします。

イメージが作られれば人間の体は自然にイメージした方へと動きます。

先ほどの「理想のプレーのイメージ」と「ボールの軌道のイメージ」がしっかりと作られていれば、脳がそのイメージを実際のプレーとして再現します。

ワーク②ボールだけに集中してサーブを打つ

現実にサーブを打つときには、ボールだけに集中します。

ボールに集中することで意識が今この瞬間のプレーに注がれ、脳が高速でプレーを学習します。

イメージと現実のギャップが、反復練習によって自動的に修正されていきます。

 

また全身の運動連鎖がスムーズな動作が身に付き、自然と球速も上がるでしょう。

ボールに集中して繰り返し練習することで、最適な体の動きと正確なインパクトが習得可能です。

 

以上のような練習のプロセスで威力と精度を備えたサーブが身に付きます。

サーブの戦術のコア

サーブの戦術の中核にあるのは直観です。

直観は経験によって生まれるもの。

 

人間の脳には意識と無意識の、大きく2つの領域があります。

意識は本人が感じている部分で、無意識は本人が感じていない脳の働きのことを意味します。

意識と無意識の関係は氷山に例えられます。

氷山の例は、私たちが気が付いている意識というのは氷山の一角で、心の働きのほとんどは無意識の領域にあることを表しています。

 

ソフトテニスの試合戦術は経験によって培われた無意識の直観的な判断に任せます。

そもそも無意識の働きがなくてはまともにボールを飛ばすこともできません。

毎回変わる打球が正確に打てるのは、体が自動的にスイングを調節してくれているからです。

 

また、サブリミナル実験などからも分かる通り、無意識は本人が気が付いていない情報もキャッチしています。

例えば「見えた」と自覚できないほど短い時間の間に表示された映像を、無意識は認識しているのです。

 

試合では、ラリーが一度始まるとボールとプレーヤーが動き続けます。

展開が刻一刻と変わるゲームの中で最善の選択を行う。

それを可能にするのは無意識。経験に基づく直観です。

 

今回の内容はサーブの戦術ですが、戦術はサーブの一つの考え方として見てください。

大まかな戦術のイメージを掴んでおき、ラリーは直観の働きを重視します。

この理論と直観のバランスが取れると格段にレベルが上がることでしょう。

 

Point

・サーブのレベルを上げるには感覚を磨くこと

・戦術は経験に基づく直観的な判断能力を養う

・本人の意識が気が付いていない情報も、無意識はキャッチしている

参考:【ソフトテニス×脳科学】高速ラリーを実現!速いサーブやストロークを打つ方法!

サーブで攻める戦術

サーブの技術(練習方法)の話が長くなりましたが、はじめに述べたように技術があって初めて戦術が活きてきます。

ここからは試合におけるサーブの戦術について見ていきましょう。

ファーストサーブ=チャンスボール

サーブはソフトテニスの試合の中で、唯一自分から打てるショットです。

【応用編】では、ファーストサーブをチャンスボールだと捉えます。

サーブでしっかりと攻めてラリーを優位に始める。あるいはサーブだけで得点する。

 

オーバーハンドのサーブの場合、打ち方は実質スマッシュと同じです。

スマッシュと同じグリップ&スイングで、自分が打ちやすいところに上げたトスを打つ。

こう考えれば、サーブはある意味スマッシュ以上のチャンスでしょう。

 

スマッシュに比べればネットから離れた位置になりますし、サービスコート内に収めるという制限はあります。

しかしファーストサーブの「フォルト」は、コート内に入らなくても失点にならない唯一の場面です。

 

自分が好きな所にトスを上げてスマッシュを打てて、しかも入らなければセカンドサーブが打てる。

ファーストサーブで積極的に攻める姿勢を持つことにも納得できるのではないでしょうか。

カットサーブにしても、ボレーされるリスクがゼロで低バウンドのショットを打つチャンスです。

ミドルサーブを習得する

ミドルサーブはソフトテニスのルール上にはない言葉です。

ミドルサーブとは自分のファーストサーブとセカンドサーブの中間に当たるサーブです。

 

このようなサーブを自然と習得しているプレーヤーも多いでしょう。

ミドルサーブを意識して練習しておくと様々な場面で役立ちます。

ミドルサーブで緩急を出す

例えばミドルサーブは、速いサーブとの緩急を出すのに使えます。

ファーストサーブで確率の高いミドルサーブを打っておき、要所で威力のあるファーストサーブでエースを狙います。

絶対スピードが速いサーブはそれだけでも脅威ですが、人間にとっての速度は「体感速度」です。

 

例えば高速道路で運転した後に一般道に降りると、ゆっくり走っているつもりがつい速度を出しすぎてしまっている、ということがあります。

高速道路のスピードに一時的に慣れた結果、普段走っているはずの一般道の速度がゆっくりに感じられます。

ミドルサーブとファーストサーブを使い分けることでスピードの緩急をつけ、両方の威力を際立たせることができるのです。

「ミドルサーブ」=「高確率のファースト」・「速いセカンド」

ミドルサーブは、ファーストで使えば高確率のファーストに、セカンドで使えば速いセカンドになります。

確実にファーストを入れたい場面ではミドルサーブが使えるでしょう。

またセカンドサーブは相手がコート内に踏み込んで待球姿勢を取るため、速いサーブが来ると相手は不意を突かれます。

セカンドサーブにおける緩急です。

 

セカンドサーブは確実に入れる必要があります。

ミドルサーブをセカンドで使うには、サーブの技術を磨いておきましょう。

参考:2球目で優位に立つ!ソフトテニスの試合で使える「レシーブの戦術」

参考:ソフトテニスで速いサーブやストロークが返せるようになる方法!

まとめ

●サーブで攻めるには高度な技術が必要

●サーブの効率的な練習方法

①サーブのイメージトレーニング

②ボールだけに集中してサーブを打つ

●サーブはソフトテニスで唯一自分から打てるショットで、ファーストサーブは唯一失点にならないショット

●サーブは実質、自分のトスを打てるスマッシュ=チャンスボール

●ミドルサーブを持っておくと試合で使い分けることができる

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