【ソフトテニス×脳科学】思い通りに上達!練習メニューを「自分でデザインする」コツ!
今回は、ソフトテニスの各ショットを伸ばす練習方法を自分でデザインする方法を解説します。
ソフトテニスが上達しようと思えば、各ショットのフォームや練習メニューを個別に学ぶことが多いでしょう。
練習メニューの基礎となるソフトテニス上達のメカニズムを理解しておくことで、自分が意図した通りの練習効果を着実に上げていくことができます。
デザインするとは、全く新しい練習メニューを作ることだけではありません。
サーブレシーブなどの基本的な練習メニューも、「何をどうすれば上手くなるか」という上達のプロセスに沿ったものとなるでしょう。
Contents
ソフトテニスの練習メニューの1つ目のポイント
練習メニューをデザインする1つ目のポイント。
それは「脳は繰り返しによって自動的に学習する」ことです。
学習の働きを最大限活かす基本は、ボールだけに集中して繰り返しボールを打つことです。
頭の中でフォームなどを気にしていると、目の前のプレーから意識が離れてしまいます。
脳は体から送られる情報に頼って世界を認識しています。
ボールに集中すると、ショットに必要な情報が五感を通じて脳に送られ、最速でソフトテニスが上達します。
サーブ、ストローク、ボレーなど、ソフトテニスのショットは打点やスイングによって細分化して語られます。
しかし多くの記事で説明しているように、ソフトテニスのショットには共通点があります。
それは「ラケットでボールを打つ」ということです。
ラケットで自分の思い通りにボールがコントロールできる。
これはソフトテニスの技術における本質部分が身に付いたことになります。。
ではラケットでボールを打つことが上達するためにはどうすればいいでしょうか?
それは「繰り返しラケットでボールを打つこと」です。
脳はある動作を繰り返すことで自動的に学習します。
つまりボールを打つのが上達するにはボールを打つことを繰り返すことで可能です。
分かりやすい例としていつも挙げるのが自転車です。
自転車に乗れるようになるには、自転車に乗ることを繰り返します。
また、普段話している日本語についても同じことが言えそうです。
日本語を話せるようになるには、日本語に繰り返し触れて、発声を繰り返します。
以上の内容を踏まえると、ソフトテニスの各ショットの上達方法が見えてきます。
・前衛のボレーが上手くなりたければ、ボレーを繰り返し打つ
・後衛のストロークが上手くなりたければ、ストロークを繰り返し打つ
フォームなどは気にせず、ボールだけに集中して繰り返し打つことが大切です。
脳がボールの情報を正確に受け取り、自動的にスイングを最適化します。
また、ショットに近い動作の練習を行うのも効果があります。
例えば前衛のボレー練習をするのであれば、地面でのボールつきでラケット操作が磨かれます。
ストローク練習でも、ショート乱打などのメニューも取り入れると、多彩なボールの回転や軌道が身に付きます。
ある技術を磨くために、どにょうな練習が効果的なのか、正確に理解しておきましょう。
そうすれば自分が狙った通りの方向へと上達することが可能です。
「自分が習得したいショットや、それに近い動作を、ボールに集中して繰り返し練習する」。
こちらが練習メニューをデザインする1つ目のポイントです。
ソフトテニスの練習メニューの2つ目のポイント
ソフトテニスの練習メニューをデザインする2つめのポイント。
それは「脳はイメージを実現しようとする」ことです。
人間は頭に思い浮かべたイメージの方向へと、無意識に向かう性質があります。
ソフトテニス上達のためのイメージのポイントは2つあります。
①ショットの軌道を逆算でイメージする
②理想の体の動きをイメージする
順番に見ていきましょう。
①ボールの軌道を逆算でイメージする
ショットの精度を上げるためには、ボールの軌道を逆算でイメージする方法が有効です。
ラリー中にボールの軌道をイメージする時間はないので、練習前に準備として軌道のイメージを描いておきます。
イメージを作っておけばコースを意識して狙う必要はありません。
ボールに集中して繰り返し打つことで、スイングはイメージを再現しようと自然に最適化されていきます。
ボールの軌道のイメージを行わなくても繰り返しボールを打てばコントロールは改善されるでしょう。
明確なイメージを描いていなくても、狙うコースは頭の中にあるものです。
軌道のイメージングを行うことで効率的にボールコントロールが身に付きます。
ストローク練習、ボレー練習、いずれも逆算でボールの軌道をイメージしておくと、体が無意識にボールをコントロールます。
イメージングは、前衛・後衛というポジションや、ショットの種類と関係なく練習効果を高める方法として使える方法です。
②理想の体の動きをイメージする
「イメージトレーニング」と呼ばれるものです。
こちらも前衛・後衛のポジションに関係なく重要です。
ストロークの練習には、ストロークが上手い選手の動きを繰り返し見ます。
ボレーの練習は、ボレーが上手い選手の動きを繰り返し見ます。
ソフトテニス上級者のプレーを見ることで、脳は自分がその動作を行っているかのよう活性化します。
上級者の動きを見てプレーのイメージが鮮明になったら、自分の理想のプレーをイメージしましょう。
臨場感のあるイメージに対し、体は現実の体験と同じような影響を受けます。
試合本番で最高のプレーをしているところを臨場感豊かにイメージする。
理想のプレーをしている時の打球音、コートの感触など、五感を使ってできるだけ鮮やかに思い浮かべます。
そうすれば体はイメージしたプレーの方へと自然と近づこうとします。
【2つのポイントのまとめ】
練習メニューの2つのポイントをまとめてみましょう。
●ポイント①脳は繰り返しによって自動的に学習する
脳は繰り返しによって自動的に学習します。
全てのショットは「ボールに集中して繰り返し打つ」ことで自然と上達します。
フォームなどを一切考えず、ボールだけに意識を集中することがポイントです。
●ポイント②脳はイメージを実現しようとする
人間は頭に思い描いた方向へ進もうとする性質があります。
理想のプレーのイメージを脳内に作れば、自分のプレーはイメージの方へと向かいます。
イメージはさらに以下の2つのポイントに分けられます。
①ショットの軌道を逆算でイメージする
②理想の体の動きをイメージする
以上のポイントはどのショットを練習する時にも共通しています。
これらをしっかりと理解しておけば、自分がどのような練習メニューに取り組めば良いかが判断できるようになるかと思います。
頭で理解しているだけでは実感が掴みにくいので、実践を積んで理論と体感の両方を掴むことが理想的です。
ソフトテニス以外の分野で成長する方法
今回はソフトテニスの練習メニューを自ら設計し、自在に上達することを目的とした内容です。
ですが実際にはソフトテニス以外の分野にも十分に応用可能なものですので、最後にその点についてご説明します。
脳は自動的に学習し、イメージの方へと自然と進む性質があるのでした。
この仕組みを、例えば英語の勉強に活かしたい場合はどうでしょうか?
英語の成績を上げるためには、繰り返し英語に触れることで脳が自然とその資質を伸ばします。
具体的には英語を音読したり、音声を聴いたりして繰り返し練習します。
また「英語が得意な自分」という自己イメージを日々強化すると、そのイメージに近づくための行動が自然と引き起こされます。
「人間の学習のメカニズム」とは「人間が能力を伸ばし成長するための共通の仕組み」のことです。
スポーツ・勉強・芸術・ビジネスなど、それぞれに異なる点もありますが、基本的なポイントを押さえておけばいくらでも応用が可能です。
他の分野へ応用する場合もソフトテニスの練習と同様、実践することが重要です。
実践を通じて得られる体感こそが、理論を本当に理解することにも繋がります。
まとめ
●ソフトテニスの練習メニューのポイントを押さえておけば、自在に練習メニューを設計・実践できる
●練習メニューの1つ目のポイントは「脳は自動的に学習すること」
●練習メニューの2つ目のポイントは「人間はイメージした方に向かうこと」
①ボールの軌道を逆算でイメージする
②理想の体の動きをイメージする
●ソフトテニスの練習メニューのポイントは、人間の学習のメカニズムを活かすこと
●人間の学習のメカニズムは、あらゆる分野における成長のプロセスに通じる